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「愛なんて 大っ嫌い」冨永愛

⁡ 冨永愛さんをほぼ知らなかったが、気になる人だった。
彼女の育った環境、劣等感、屈折した心。

 愛を獲得するには幾つかの過程が必要なのだろう。
まして、愛に恵まれなかった人には。
しかし、これは感動的な愛の物語である。

 愛の琴線にふれるとき涙を誘う。
その波は寄せてはまた何度も返ってくる。

”凍り付いたように固まったわたしの頭の中に、息子の声だけが響いた。
「ぼくは生まれてこなければよかった・・・」刺すように響いた。
こんな哀しい言葉を聞くとは思ってなかった。
こんな哀しい言葉を吐かせてしまうとは思ってもいなかった。
自分の成功とは裏腹に、わたしは、結局、何もわかっていなかった。
そのとき、わたしは、覚悟を決めた。
もう、この子を離さない。
もう、二度とこの子に、こんな淋しい想いをさせない。”

 長渕剛さんの強い言葉と歌に励まされた。
「お前、今のまんまじゃ、ダメだ!きちんと自分を振り返り、考えなさい!」

人ごみに紛れると なおさら涙がでるから
やっぱり一人になろうとした
それでも寂しくて涙がでたから
俺は初めてほんとの友を探した

だから真っ直ぐ真っ直ぐ
もっと真っ直ぐ生きてえ
恥ずかしそうにしてるお前が好きだ
 〜Myselfより〜

そして、誰にも本当のことを言ってもらえなかった冨永さんに、長渕さんは話す。
「愛ちゃん!あきつぐ君に残すんだよ!お母さんがあの子にとって何者であったのかを、きちんと残してあげなさい」

 構成も素晴らしい。
映画になりそうな自伝です。

#愛なんて大っ嫌い  #冨永愛 #長渕剛 #Myself #読書

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