愛しのオッキー①

愛する夫オッキーは、ちょっと不器用だ。

例えば、ゆで卵の殻を剥くのに時間がかかる。
朝の喫茶店でコーヒーを頼むとゆで卵が付いてくることがある。
私はサッサと剥いて食べてしまうのだが、オッキーが食べる頃にはコーヒーは冷めてしまっている。

その他にも、
洗濯物の畳み方は個性的だし、
食器を拭いても水滴が残っているし、
りんごの皮むきでは指を切ってしまいそうだ。

見ていると、ハラハライライラ。

でもここで口出しすると良くない。
ハラハライライラしてしまうのは、私のやり方と違うだけ。
彼のやり方でやればいい。

剥くのが遅くても、ゆで卵が食べられればいい。
個性的な畳み方であっても、次に着られればいい。
食器に残っている水滴はすぐ乾く程度だ。
皮むきは経験して上手くなっていけばいい。

そうだ、オッキーのすごいところは
最後まで一生懸命やり遂げるところだ。

そう思うようになってから、彼は伸び伸び生き生きし始めた。

今日はオッキーが料理を作ってくれている。
過程は見なくても大丈夫。
彼が作った料理はいつもおいしいのだから。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?