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日経新聞さん、記事の無料部分と有料部分でメッセージが違うんでない?という話

本日公開された日経電子版の記事で気になる構造があったのでメモ。
(記事のテーマ自体への論評ではないので悪しからず)
対象の記事は以下の「政府統計、信頼に揺らぎ」という記事。

スマホだとこんな感じ。

記事の無料部分だけ見ると、「政府の統計データに関する信頼性に日銀から疑義が上がっている」ことがメッセージであると理解でき、先日の厚労省の計算方法の変更による賃金の異常な伸びに関する一連の報道をご存知の方からすると「政府は都合良く統計データを改ざんしている」という疑いも持たれると思われます。


この記事に対する当方の反応は以下。

有料部分には日銀の不信の根拠として、前述の厚労省の件を上げ、”経済実態を正確に映すために、GDP統計も合成比率を見直すべき”としています。
しかしながら、記事の後半で述べられているのは、他の先進国と比べても日本政府には統計に携わる人が少ないという指摘、即ち公的統計を支える組織面の課題を提起したものでした。
有料記事部分を踏まえて本記事のメッセージを捉えるならば、「統計の精度問題は重要だから各省庁における公的統計を支える組織・予算はしっかり考慮しないとね」という事になろうかと思います。

翻って、無料記事部分を参照すると”統計制度をどう高めるかは、日本経済の行く末にも響きかねない”と、一応本記事のメッセージに関連する記載はあります。ただ、「日銀が不信感」が完全に全面に出ており、持っていかれている印象です。ちょっと穿った見方をするならば、敢えて主題をミスリードさせて、反響を呼ぼうとしてないですかね?日経さん?となる訳でございます。

タイトルでミスリードするだけなら記事読もうで済むのですが、無料記事部分でミスリードしてしまうと修正のしようがないので、こういったケースがあるという前提で記事に触れる必要があるな、と思った次第です。

追伸
(先日より含み損が増えまくっている)楽天証券の口座があると、日経テレコンで有料記事が見れます。お持ちの方はぜひ



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