カンボジア滞在記① 高層ビルと屋台
1.夫婦で2ヵ月カンボジア生活
この度、夫婦で2か月ほどカンボジアに住んでみることにした。
妻はもともと海外が好きで、3年前にはカンボジアで屋台を開き繁盛させた経験もある。
自分はそこまで海外欲は強くないのだが、
「一度海外に住んでほしい」という妻の要望もあり、土地勘のあるカンボジアでその経験をしてみようと思った次第である。
成田からベトナム経由で計10時間、
ようやくベトナムの首都プノンペンへ到着。
期待と不安を胸に降り立った地で感じたのは、発展途上であるが故の違和感だった。
2.高層ビルと屋台
自分の中のカンボジアのイメージは、まさに画像の通り。
だが実際には、すぐ近くに都会的な街並みが広がっている。
ショッピングモールもあり、スーパーや高級ブティックも立ち並ぶ。
だが日本人の自分たちから見ても、正直値段が高い。
残念ながら都市部ではあまり買い物ができない。(ランチ15ドルとか)
カンボジア人の平均月給は現在200ドル程度。
300ドルもらえていたら高給取りの部類らしい。(日本円で4万ちょい)
日本人の10分の1の給料で、とてもそんな買い物はできない。
だからショッピングセンターではなく、各地に点在する市場で買い物をする。
2ドルでお腹いっぱい食べられるし、服だって同じくらいで手に入る。
もはや住む世界が違うような乖離が、たった徒歩5分の間で発生している。日本でももちろん銀座などは物価が高いが、徒歩5分にスラム街はない。
この現状は果たして正常なのか、、?
3.タイと比較して
以前旅行でタイを訪れた時にも同じような格差を感じたが、
明確に違ったことは「面的な発展」をしていたことだった。
タイの市街地は大規模に開発されていて、中心地から順当に都市化が広がっていた。
だから都市の範囲内ではあまり格差的ではなかったし、
カンボジアと同じ格差を見るためには車で1時間ほど離れる必要があった。
もちろん都市にも同じような市場の景色はあるが、
ある程度きれいに整備しており、
日常使いの場所というよりはもはや観光地化していた。
都市内でも穏やかに棲み分けがされていて、
現地の若者や中流層~高所得層が日常的に遊んだり住んでいる
日本でいうと新宿や渋谷のようなイメージ。
都市の発展は中心地との距離と相関性があると考えている自分としては、
カンボジアの点的な発展にはさらに驚かされたわけである。
4.どうして点的な発展か
自分の考えではあるが、
カンボジアがこのような点的な発展をしている大きな要因として
①急速な経済発展と②富の集中の2点が挙げられる。
安い人件費・物価を武器に世界中の製造工場やオフィスビルが
建設されており、カンボジアには多くの外貨が集まってきている。
だが、もともと人件費が安いため急には給料は上がらず、
一部の人間に富が集中した結果、全体の生活水準が上がる前に
一部のみの生活水準が上がりすぎているではないだろうか。
現地の人は、搾取されているとはきっと考えていないだろう。
ポル・ポト政権時代に知識人が淘汰されてしまったことが
今でも影響しているのかもしれない。
どこかでこの現状に国民が疑問を感じて、そして動き出したときに、
初めてカンボジアはタイのように面的な発展をしていくと思う。
自分たちはもっとできると、ぞひとも気付いてほしい!
次回、「伸びしろしかない!」
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