木の芽(konome)
童話と短編のシナリオを掲載しています。
結婚を前にした支倉順平。マリッジブルーと梅雨時の鬱陶しい感覚を重ねて表現しました。ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 人 物 支倉順平(28) 会社員 村山玲子(30) 支倉の婚約者 細田秀行(35) 支倉の会社の先輩 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー ○とあるマンション・外観(深夜) 雨がしとしと降っている。 マンションのどの窓も暗い中、一つだけ 5階にぼんやりと灯りがついている窓がある。
______________________________________________ 穴をあけたの だあれ アリさんの 触覚が見えてます 穴をあけたの だあれ ねずみさんの ピンクの 鼻さきが のぞいてる 穴をあけたの だあれ ねこのミケコの お手手が出たよ 穴をあけたの だあれ タヌキの ポンポコ おへそは でーべそ 穴をあけたの だあれ 犬のコタロウが おしっこを かけました 穴をあけたの だあれ 妹の マーちゃんは まだ 赤ちゃんだけど・・・ 穴を
山村浩二監督 短編アニメーション 『サティの「パラード」』をサイトにてご紹介しました。 精緻で大胆な美しさは山村監督ならでは。 サティ・ファンにもたまらなく、ツボに入る作品にちがいない。 ここ何日か、魅入っている。 冒頭の約5分をアップしました。ご覧ください。 サティ「パラード」山村浩二監督 もっともっと観たい方は Yamamura Animation Newsでご購入できます。
大きな森がありました。 森にはたくさんの生き物が暮らしています。 あるとき、きつねが考えて、どうぶつたちのために、 銀行をつくりました。 きつね銀行ができたのです。 りすがやってきて、『木の実』 と書かれた ボタンを押すと、 チーン!ジャラジャラ ジャラッ といって、じゃぐちのようなところから、 たくさんの木の実が、出てきました。 おさるがやってきて、『りんご』のボタンを押すと、 チーン!ゴロゴロッ と、かごいっぱいのりんごが、出てきました。 くまが、
母の再婚に少年クワンの揺れ動く 心を描いたストーリー <人 物> クワン(10)ノルハ村の少年 マヌリ(30)クワンの母 ハナ(12)ゴバディーの娘 ゴバディー(35)マヌリの結婚相手 ハンザ(60)牧場主 タジル(57)クワンの大叔父 クワンの祖母 _____________________________ ○ ノルハ村・遠景(朝) 一面に拡がる秋の丘陵地帯。 遠くにはなだらかな低い山並みが連な り、所々に灌木の林が紅葉している。
<マザー・グース的童謡> マルガリータさんの ポケットには いつも おおきなハサミが はいってるの マルガリータさんは その おおきな ハサミで チョキチョキ なんでも 切っちゃうの ズボンを チョキチョキ スカート チョキチョキ お人形 チョキチョキ おくつを チョキチョキ お皿も チョキチョキ ポットも チョキチョキ おもちゃをチョキチョキ おやさい チョキチョキ うさぎさんの 毛も チョキチョキ ご本も チョキチョキ あ
ねこのタマさんは、さいきん この町に ひっこしてきたばかりです。 タマさんのうちの ほどちかくに、おがわがながれていました。 よくはれた にちよう日。 タマさんは せんたくをしよう、と そばのおがわへでかけました。 タマさんの せんたくものは、シャツだのスカートだの したぎだのシーツだの コートやくつや カサ などがありました。 そして それらはすべて、タマさんの おきにいりの ものばかりでした。 そらには、くもひとつ ありません。 タマさんは、なにご
幼なじみの夏生とまひるの恋心を描いた ベリー・ショート・ストーリー < 人 物 > 木田 夏生 21 都会で働く若者 坂井 まひる21 夏生の幼馴染み __________________ ○ 駅ホーム 田舎の小さな駅のホーム。春先の花々 が花壇にきれいに咲いている。 電車を待つ人がちらほら。 蝶が二羽舞っている。 まひるの声(21)「昔々あるところに、泣き虫の 小さな男の子がいました」 ホームに電車が着きドアが開く。 夏生の声(21)
大学のサークル活動で山荘にむかう須藤誠。その途中、謎の女性と出会い、奇妙な出来事に巻き込まれていく。 < 人 物 > 須藤 誠(22) 大学生 女性(45) 軽自動車の謎の女性 佐々木(声)(22) サークル仲間 ______________________ ○山間の道・俯瞰 雲一つない初秋の青空。 緑濃い長閑な山間の道を一台の車が走 っている。 ○車・中 運転している須藤誠(22) 。 カー・
あるところに かささぎ と うずらがおりました。 かささぎくんは 背がとっても高くて とっても長い長い あしをしていて、つんとたった髪型などしていましたから うずらくんは、かささぎくんを おしゃれで、かっこいいなあ と思っていました。 一方、かささぎくんは とっても働きもので、 気だてがよく親切で 頭のいいうずらくんを たいへん尊敬していました。 ふたりは 大のなかよしでした。 ある日、学校がえりに うずらくんは、今自分が かささぎくんと 楽しくおしゃ
あるところに、いってんばりの 針が ありました。 そうよばれるように、針は とても気むづかしく、 いこじ なところが ありましたので、 そうすると たいてい 「この、いってん針めが!」とか 「この、ごうじょうっ針!」 などと、いわれて しまうのでした。 それでも 針は 気にする ようすもなく、 あいかわらず 人のゆびを刺したり、 布を通りぬけなかったり していました。 お姉さまは いいました。 「きっと すこし錆が でてきてしまったんだわ。 きれいに 磨けば だいじ
こおろぎ こおろぎ わたしは こおろぎの娘さん こおろぎの娘さんは かえるでないことが かなしいの もし わたしが かえるだったら お池にボチャンと とびこみません 水かきを すうるりお水にくぐらせて しずかに お池に 浮かぶでしょう そうして 黙って浮かんでいると お池が ゆりかごになるでしょう こおろぎ こおろぎ わたしは こおろぎの娘さん こおろぎの娘さんは かえるでないことが かなしいの もし わたしが かえるだったら 「グェエロ グェエロ」