人生初の音楽感動体験〜小曽根真さんとの出会い②〜
小曽根さんのライブ当日、チケットが自由席だったため、私は開場時間よりも早くブルーノートに着いた。
階段を降りたところには、椅子が何脚か置かれていて、ブルーノートに入る扉はまだ閉まっている。
どうやら一番乗り!
空いている椅子に座ると程なくして年配の男性がやってきた。
その時どんな会話をしたか詳しくは覚えてないが、その方がお医者さんということだけは覚えている。
やはり大人が嗜む音楽なのだと、自分は場違いなんじゃないかと、少し気が引けてしまう。
ただ、初めてのジャズライブと言っても事前に知っておいたことが2つあった。
1つ目は、ジャズにはアドリブがあるということ。
ちょうど、NHKで初心者向けのジャズの番組があり、その中で説明していたものだ。
まず「テーマ」があり、そこから発展した「アドリブ」があり、最後にまた「テーマ」に戻ってくる。
そして「アドリブ」の後には拍手をするということ。取り敢えずこの構成だけ分かっていれば、楽しめるという簡単な説明だけインプットしていた。
そして2つ目は、小曽根さんのアルバムを何度も聴いていたということ。
アドリブ部分も歌えるんじゃないかというくらい、聴き込んでいた。
だから、正直気が引けてしまったのは一瞬で、ワクワクの方が勝っていた。
さぁ、開場時間。
待っていた椅子の近くの扉が開いて、一番乗りの私から順番に中に案内される。
まだ中学生だけど、足を踏み入れていいんだという喜び。扉の奥にステージや客席が見えて、胸が高鳴る。
③に続く
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