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初マラソンをリタイアした直後にかけられた称賛の言葉

庭にビニールプールを出して、子ども達が遊んだ。
下の娘は、そういう一人遊びが苦手で、お兄ちゃんがいる時といない時の落差が激しい。
お兄ちゃんがいないと、つまらなそうにおもちゃを浮かべてすぐに出てきたが、二人だとはじげる笑顔でお兄ちゃんの真似をして泳いだり飛び込んだり走り回ったり。
兄妹の良さを実感する瞬間。いつまで仲良しでいてくれるのかな。

27日目「誰かに言われた大切な言葉」

座右の銘とは違うのかな。誰かという主語がキーワードとなりそうな質問。

フルマラソン初挑戦の時、私は31Km地点で制限時間オーバーで強制リタイアとなった。
そうすると、バスに収容されて近くの施設(私の場合はどこかの会社の工場のようなところだった)に集められる。
そこで、同じように強制リタイアになった人が、大型バスに乗せられて、ゴール地点にある荷物を受け取りにいくのだ。

そのバスに、バスとセットだから呼ばれたのだろうか、なぜかバスガイドがついていて。
そのバスガイドさんが「こんなフルマラソンという過酷なことにチャレンジしててすごい、とバスガイド仲間みんなで言っていたんです」と車内マイクを使って言った。

私も含めて、チャレンジに失敗した直後の人間がたくさん乗せられている車内では、その言葉に対して沈黙以上の悪い雰囲気が流れて、かなり重苦しい移動時間だった。

でも、今から振り返っても思い出すくらいに、あのバスガイドさんの言葉は鮮明に焼き付いている。
そして、自分の中で、新しいことに挑戦する時に、勇気をもらえている。

あの時、バスガイドさんは、挑戦したことを褒めてくれていたのだ。
決して、リタイアしたから駄目ということを考えていたわけでは無い。純粋に、スタートラインに立って走り出したことを称賛してくれていたのだ。

あれから、自分はいろいろと挑戦している。
そして、思い描いたゴールではないこともたくさんある。
でも、スタートしている。
ただ頭の中で「やりたい」と思うだけでは無くて、とにかくスタートラインに立てている。

あの時、チャレンジに失敗したと思って落ち込んでいた自分を称賛してくれた唯一の人、バスガイドさんの言葉。
あれが、その後もチャレンジを続ける大きな原動力になっている。
何気ない、赤の他人からの言葉で、可能性が大きく変わることがあるんだと強く実感した大切な言葉だ。

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