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空と水色とわたし-57

歳を重ねるごとに人から「おめでとう」と言われる機会が
減った気がする。
友達が少ないせいもあるのだろうが、それだけではなくて、
結婚も出産もせず、就活にも失敗し、30を過ぎると段々と誕生日も
おめでたいのかそうでないのか良く分からなくなってきて、
この先、私が誰かを祝福することはあれども、祝福されることは
ないだろうなぁとぼんやり考えていた。
思えばたくさんの人に祝福されたのは成人式が最後だったのか。
そんな成人式も大雪で、楽しみにしていた飲み会にも行けなかったけれど。
なんて時折思い出しながら、毎日を過ごしていた。
あの瞬間を迎えるまでは。

ずっと願ってきたことが叶うまで、それはもう果てしない時間の経過と
悔しい思い、涙があったが、その瞬間は意外とあっけなくやってきた。
2017年12月2日。
私はこの日のことを生涯忘れることはないだろう。

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全く期待をしていなかったわけではない。
先日のルヴァンカップでたくさん芯を抜いて用意していた
水色の紙テープだって持参していた。
だけど、チームが勝利をするだけではそれは叶わないから、
あまり期待しないようにしていた。
期待が大きければ大きいほど、叶わなかったときのダメージが大きいことを
痛いほど知っているから。
それに、その日はホーム最終戦。
結果云々よりもとにかく楽しむのだ。
このメンバーで試合が見られるのはきっと今日で最後になるだろう。
一瞬だって見逃さないように、精一杯後押しをする。
結果はその次だ。
なんてことを考えながら、バス待ちをする。
プレッシャーのかかった試合の日は自分がガチガチになってしまい、
バスを迎える時に引きつった笑顔になってしまうのだが(笑)
この日は自然と笑うことができた。

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たくさん点が入る楽しい試合だった。不安なんてない。
だけど、ハーフタイムに他会場の結果を見ると、急に怖くなって
緊張で手が冷たくなった記憶がある。
その時は確実に近づいていた。
後半は目の前の試合に集中しようと思うものの、何度もスマホを
確認してしまっていた。

サッカーの神様はどちらに微笑むのだろうか。

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