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テクノ歌謡の始祖としてのフランス・ギャルを偲ぶ

noteに何を書こうかなぁとお風呂でぼんやりと考えていたとき、フランス・ギャル(France Gall)が亡くなったのを知った。お風呂にスマホを落としかけたくらいに動揺して、まだうまく呑み込めてないのだけど。享年70、乳がんを再発させて…ということらしい。文頭にあたり、ご冥福をお祈りします。

彼女を知ったきっかけは、80年代のフレンチ・ロリータアイドルのLio。トップアイドルに性を暗喩させる歌詞を歌わせるということで、Lioと作詞家のJaques Duvallのことを読んだ時に、60年代のFrance GallとSerge Gainsbourgの関係を彷彿させるというような内容だったように思う。次の映像は、そんなふたりが歌うThe Ronettesのカバーだ。

ボクが考える元祖テクノ歌謡「Der Computer Nr.3」

そんなFrance Gallだが、日本でも最も知られる「夢見るシャンソン人形(Poupee De Cire, Poupee De Son)」で1965年にデビュー。1967年からはドイツDECCAとも契約してドイツ語オリジナルの曲も多数発売している。1972年まで続いたその「ドイツ時代」がお気に入りなんだけど、代表曲のひとつが1968年にリリースされた「Der Computer Nr.3」。

この曲については自分のブログに取り上げたことがある。「コンピュータNo.3が自分にピッタリの男の子を見つけてくれるの♥」と歌う彼女と、「身長:182cm、襟まわり:39、年齢:22歳…」と男の子のスペックを読み上げるコンピューターとのかけあい、今どきのAI賛歌とも符号しそうなカワイイ歌だと思わない?

ジョルジオ・モロダーとの邂逅

France GallはドイツDECCA時代に、1970年代末からディスコシーンを牽引し、テクノポップの始祖のひとりであるGeorgio Moroderの作曲で数枚のシングルを残している。1969年発売の「Ich Liebe Dich - So Wie Du Bist(私もあなたを愛しているわ)」は、電子音楽風味は感じられないけど、アイドル歌謡ど真ん中のキャッチーなメロディ。そのカワイさたるや!

このあたりの考察は、POP ACADEMYの四方宏明さんの記事「France Gallはテクノポップの元祖?? 」もぜひ読んでみてほしい(行き着いている結論は同じw)。Kraftwerkが結成される1970年よりも前に、こんな魅力的な電子音楽のアイドル歌謡があっただなんて、オドロキ😳だね。

…ということで、France Gallが遺してくれた曲には、「夢見るシャンソン人形」以外にもたくさんの魅力的な曲があるので、ぜひいろいろな方法で聴いてみてもらいたいなぁ、と。

Top Image : Nicolas TEXERAUD / Flickr / Creative Commons


※この記事は、noteの使い方を知る習作として書いてみました。

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