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【新しい健康と、老い、病い、死。オレンジが支えるものは】

健康とは何か?
昭和時代は「長生きを目指す」という共通の価値観を叶えるのが健康だった.
だから、一律の健診や、病気になったら全員が同じ治療を受ける、
そのために整備されたのが全国どこでも同じ治療を受けられる仕組み.
令和時代は、長生きはある意味達成され(人生100年時代)、個別性・多様性が発信され、認められ、“その人らしく”生きる時代.

人間は必ず死ぬ
その人らしく病を持ち、その人らしく死ぬことを支える
今の時代にあった 医療や福祉が必要 
昭和時代は「老」も「病」も「死」も受け入れず、闘ってきた

支えるべき「健康」の定義が
戦争→復興→発展(全員→個別)という時代で変わっていること
「病気」が昔は「治る病気」と「死ぬ病気」しかなかったのに、
いまは、「治りもしないし死にもしない病気」
つまり「付き合っていく病気」がとても増えていること。

だから、支え方が変わっていく。

今の利用者の家族は60-70代。親が80-90代。
自分たちが若い頃は、平均寿命は65歳くらいだったわけでから、
未知の90代を進む高齢者と
未知の90代を支える、という未知の世界を手探りで進む子世代。

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まずはいつものお話。ピンピンコロリはできません。
が、このできないピンピンコロリは「身体状態」のみを指しています。
心のピンピンコロリは?
車椅子になっても、生き生きと楽しく過ごしている人は、
今の定義ではぴんぴんになりませんが、そんなこともないですよね。
身体機能が落ちても、幸せに元気に過ごす。発想の転換が必要です。

戦争の時代は、健康=生きること でした。
生き延びること、が何よりも重大な健康に過ごすためのポイントだったわけです。
その後、おそらくみなさんがイメージする(教育などでイメージさせられてきた)健康は「長生き」のための健康です。
血圧、コレステロール、血糖値。体重コントロール、運動(BMI)。
肝機能・腎機能。健診。
専門職に「診断」してもらい、専門職に「指導」してもらう健康。です。
今、健康は次のステップへ向かっています。
まさにポジティヴヘルス、がそのど真ん中なのですが
本人が感じる、本人らしく過ごしていく、という健康。

生きてるか生きてないか=見ればわかる
長生きできるか    =専門家の判断
自分らしくあるか   =自分の判断

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という違いがあります。


昭和50年頃までは
家で生まれ、家で老い、家で病い、家で死ぬ。

そんな時代から、
「病院の世紀(病院の世紀の理論 猪飼周平)」とも呼ばれる昭和後期から平成時代は、病院で生まれ、病院で老い(老人ホームも病院から派生したもの)病院で病い、病院で死ぬ。
という時代になりました。
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つまり、(「生」の病院は、産科医療の話なので一旦置いておきます)
「老い」は「病」の原因として。「死」は「病」の結果として。
「病」に引っ張られていったのです。なので、老も病も死も「病」を司る「“病”院」に集まってしまいました。

老いは病の原因であり 死は病の結果。

「病」対策が大事な時代。
「病」には2種類あった。
「治る病気」と「死ぬ病気」
病気になったら病院に行って、治してもらうか死なせてもらうか。

今は、3種類目の病気が。
それは「治りもしない、死にもしない病気」です。
それは、つまり「付き合っていく病気」

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では、付き合っていく病気が多くなった今。
どこで「老い」に向き合い
「病い」に付き合うか。

「死」も生老病死の先にあるものなら、
生き続けること、生を全うすること、死ぬまで生ききること、
その生活・人生にスポットを当てながら
その先にある「死」もイメージしている。
そんな過ごし方を支えるような立ち位置が大切になってきますね。

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