1.7.2 ブランディングで差別化する方法(後編)
こんにちは、Kenです。
今回は「ブランディング戦略の基礎」ついて執筆していきます。
この記事を読めば「自社サービスをブランディングする方法」を理解できます。
前回の「1.7.1 ブランディングで差別化する方法(前編)」の続きになります。
■商品を売りたければ商品を売ってはいけない
「プロダクトブランディング」の話の続きです。
ブランディングで価格設定をするのであれば、商品自体を売ってはいけません。
■相場の価格に価値は無い
世間の相場ではカフェラテの価格は500円です。
しかし相場の価格に価値はありません。
あくまでも相場は相場です。
相場以上の価格設定をする場合は「付加価値の提供」が必須です。
そして付加価値の提供をする際は「エンターテインメント付加価値」を念頭に置くことが重要です。
ここで付加価値を提供するために、アクションを「DO1・DO2・DO3」と細分化していきます。
例えば美容室を経営していて「顧客単価を相場の1,000円ではなく6,000円に上げたい」と考えています。
まず「DO1」からです。ここでは「個々のお客様の好きな香りのアロマを焚き、おしぼりもその香りにして提供する」といったアクションを行うとします。
そして「DO2」では「顧客情報をストックしておき、次回来店時にもその顧客のお気に入りのアロマの香りで迎え入れる」アクションを行ます。
さらに「DO3」では「飲み物をデフォルトでシャンパンで提供」して非日常の演出をしてみます。
こうしたアクションはカスタマーの自発的なブランディング行動も引き出します。
なぜならば、気持ちが盛り上がったカスタマーは自発的にSNSでその写真を投稿してくれるからです。
その効果によりさらにお店の認知度が向上し、ブランディング化されます。
この様な演出による付加価値を「エンターテインメント付加価値」と言い、コストを最小限に最大の効果を得ることができます。
こうしたことが「プロダクトブランディング」では必要です。
■経営構造でブランディングが変わる
次に「マーケティングブランディング」について理解していきます。
ここでは「1杯500円のスターバックスのコーヒー」と「1杯100円のマクドナルドのコーヒー」を比較してみます。
なぜ私たちは「1杯500円のスターバックスのコーヒー」を購入するのでしょうか?
スターバックスの売り物はコーヒーではなく「空間」です。
私たちはスターバックスのコーヒーの味を買っているのではなく、あの素敵な空間を買っているのです。
この2社のブランディングの違いは、経営構造が「フランチャイズ経営」か「直営店経営」かで変わっています。
箇条書きですが、2社を比較してみます。
【マクドナルドの販売方法】
・フランチャイズ経営である。
・オーナーは利益を出したい。
・売上=価格×数
・価格設定は変えられ無い。
・数を売る為には回転率を上げたい。
・回転率を上げる為に席数を増やす。
・席数を増やすことで1人当たりのスペースは小さくなる。
【スターバックスの販売方法】
・全て直営店である。
・利益の管理は本部で調整できる。
・店舗は利益ファーストでは無い経営が可能。
・ゆったりとしたスペースの提供
・落ち着いたリラックスできる雰囲気の提供
この違いが「1杯500円のスターバックスのコーヒー」を私たちが購入している理由に繋がっています。
「表面に見えるブランディング」はこうした経営構造の違いからも影響を受けます。
なので「表面だけをブランディング」するのではなく「経営構造・仕組みも踏まえてブランディング」を行いましょう。
■商品を売りたければPRしてはいけない
最後に「セールスブランディング」について理解していきます。
商品を売りたければ商品をPRしてはいけません。
ここでは「YAMAHAのピアノ教室」を例に挙げて考えます。
YAMAHAはピアノを販売したいと考えています。
しかしピアノは300万円〜1,000万円するので、急に「ピアノを買って下さい」と言ってもなかなか売れません。
そこでYAMAHAはピアノ教室を開き、ピアノを習い事にして、ピアノを弾くきっかけを作る様になりました。
このピアノ教室をきっかけに「ピアノの需要が生まれて、お客様から買ってくれる流れ」になっているのです。
ここでは「ピアノをPR」しているのではなく「ピアノ教室をPR」して売り上げを伸ばしています。
これは美容室でも同じで「髪を切ること」つまり「商品を価値」にしてはいけません。
「コーディネートを一緒にすることに価値がある」「SNSの勉強会を開くことに価値がある」といった「付加価値に価値」を付け「髪を切ること自体はおまけ程度」の様な考えが大切になります。
■まとめ
・商品を売りたければ商品を売ってはいけない
・エンターテインメント付加価値が最も効果的
・経営構造・仕組みも踏まえてブランディング
・商品を売りたければ商品をPRしてはいけない
・付加価値をPRする
ここまでで「1.7.2 ブランディングで差別化する方法(後編)」は以上です!
MUPカレッジで学んだ内容のアウトプットです。
最後まで読んで頂きありがとうございました!
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