5・6番歌 ホームシックはよく燃える/万葉集絵日記
万葉集調べもの録。今回は、行幸にお供した人のお家が恋しい歌。前回と同じく「長歌+反歌」の形式。
霞立つ 長き春日の 暮れにける わづきも知らず むらきもの 心を痛み ぬえこ鳥 うら嘆け居(を)れば 玉だすき かけの宜しく 遠つ神 我(わ)が大君の 行幸(いでまし)の 山越す風の ひとり居る 我(あ)が衣手に 朝夕(あさよひ)に 反(かへ)らひぬれば ますらをと 思へる我(あれ)も 草枕 旅にしあれば 思ひ遣る たづきを知らに 網の浦の 海人娘子(あまをとめ)らが 焼く塩の