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「カスタマーサクセス製品」の使い方~CustomerCore(カスタマーコア)編

ヘルススコアなどを管理できるカスタマーサクセス製品を「検討しているけど、どう使いこなすかまだイメージが湧いてない」という方は多いのではないでしょうか。
前回記事にしたCustomerCore(カスタマーコア)の事業責任者である内木場さんと親しい関係になれましたため、カスタマーサクセス製品の導入後の運用について色々深ぼって聞いてみました。(前回記事はこちら

カスタマーサクセスの製品をこれから入れることを検討している方は増えていると思いますので、こういうことが出来るんだと業務の参考にしてみてください。会話した内容の抜粋をまとめました。

ベンチャー企業や新規事業として成長を続け、顧客数やカスタマーサクセス担当者の数が増えてくると、このようなカスタマーサクセスのツール活用による業務標準化が必要になってきます。しかし、まだまだカスタマーサクセス製品の運用ノウハウ自体はあまり出ていません。Twitterで私宛に連絡くだされば内木場さんを紹介することも出来ますので、どんどん一次情報を取りに行くことをおすすめします。

カスタマーサクセス製品の使い方①:顧客状況の全体感をダッシュボードで把握する

ダッシュボード-1

ダッシュボード-4


CustomerCore(カスタマーコア)内木場さん:
マネージャー層が顧客の全体像を把握するのに、ダッシュボードを作り込むシーンはよく見ます。
見ているレポートの項目は・・・そうですね。担当別のタスク状況、顧客ごとのアラート状況、顧客フェーズ、契約周り(MRRやアップセル状況など)、解約リスク周り、契約終了予定の情報を見ていますね。」

openpage藤島:
「タスクやアラートの消化状況を見ながら現場のカスタマーサクセス担当に確認をしたり、契約や顧客フェーズの中から気になった顧客をピックアップして状況をヒアリングしたり~はこういったダッシュボードがあると便利ですよね。現状はスプレッドシートやSFAをいったりきたりする運用をしている会社様も多いのですが、どこかのタイミングでダッシュボードで一元管理することが必須になってくると思います。」

カスタマーサクセス製品の使い方②:契約顧客の重要指標をチェックする

契約

▼CustomerCore(カスタマーコア)内木場さん:
「マネージャーだとダッシュボードを見るのですが、メンバークラスの現場のカスタマー担当者の方ですと、色々ある画面の中でも契約画面を1番見てますね。弊社製品だと『マイ契約』に絞る機能があるのですが、それで自分の担当企業を絞って、加えて更にその中で見るべき指標をいくつかソートしたりしながら見てたりします。」

▼openpage藤島:
「カスタマーサクセス担当が持っている対応顧客数が多くて、フォローの優先度がわからなくならないように、こういった画面でさっと指標をチェックできるのは良いですよね。カスタマーサクセス担当の人数が増えてくると、自分はこういう指標見るのにこんな使い方してるって担当者同士で共有し合うのも良さそうです。」

カスタマーサクセス製品の使い方③:タスク、アラートを調整・運用する

課題・タスク

アラート

▼CustomerCore(カスタマーコア)内木場さん
「各社すべての指標を見るのも大変ですので、カスタマーサクセスとして進めなければならないことを”タスク”、解約傾向にありそうな予兆アラートを出すのは”アラート”。この2つを今のカスタマーサクセス活動の中でバランス見ながら設定していくんです。
基本は製品内の行動データ、契約データから条件を作り、アラート設定をしたりしてますね。例えば契約終了6ヶ月前ですとか。
メールのデータも取ってきてるので、メールのやり取りの中で「アップセル」「見積もり」「要望」みたいな表現がでたらアラート、といったことも行われています。」

▼openpage藤島:
「海外のカスタマーベンダーだと、このあたりの機能はplaybook機能としてヘルススコアと同じくらい使われていますよね。とはいえ日本のCS担当の方ですと、CS目的のアラート設定は初めて設定する方が多いはずので、御社のように経験ある企業様に設定サポートいただけるととても有り難いと思います。このタスクで何を設定すべきかは他のカスタマーサクセスの方も気になってるはずです。メールのデータを取ってくるのは発想として面白いし、有意義ですよね。マネージャーが担当のメールのやり取りを把握してないのはあるあるだと思います。重要なメール会話だけアラートあげる仕組みにしておけば上手く介入ができそうです。」

カスタマーサクセス製品の使い方④:見るべき注力指標を調整する

契約詳細(カスタムレポート)

▼CustomerCore(カスタマーコア)内木場さん:
「指標の話の続きですが、指標は多すぎてもなにも感じなくなる。だからといって、少ないと使われない。これは絶対見るべきだ!これは見きれないな、とバランス取りながら指標を決めてく必要があります。 
CustomerCoreの支援だと重要指標を3つくらい提示するのが一般的です。
指標のアイデア、着目点がほしいとなれば別表で渡すこともあります。
相当数の支援経験をしてきましたので、指標周りはノウハウ・宝の山になってます。
見るべき指標が増えてきたら機械学習で解約リスク予測を入れて、自動的にフォローすべき顧客が判断できるようにしてます。」

▼openpage藤島:
「カスタマーサクセスの指標に関してはWEB上でそれっぽいSEO記事は無数にあるけれど現場で使える生々しい指標の話はあまり聞ける機会がないんですよね。ですので、その支援を頂けるのは情報が少ない今だとかなりありがたいはずです。
機械学習も日本のカスタマーサクセスツールだと御社が1番進んでいると思います。今後の期待は大です。カスタマーサクセスにおいては何の指標が解約リスクに繋がりやすいのか~といった情報も出てくると思います。」

カスタマーサクセス製品の使い方⑤:ステージ区分ごとにフォローをする

契約詳細(ダッシュボード)–1

▼CustomerCore(カスタマーコア)内木場さん:
「指標やタスクに加え、顧客ステージに合わせて管理する、という考え方もあります。CustomerCoreですと導入-利用-拡大…といった一般的な顧客フェーズや、ハイタッチ-ロータッチといったタッチモデルの管理ができるようにしていて、契約区分で分けたり、企業規模で分けたりすることも見られます。
このフェーズの状況を見て、お客様に対するフォローをしていく。このフェーズでこんなフォローをしていこうと型を作っていければ、従業員育成も兼ねられます。

▼openpage:藤島
企業成長とともにお客様のタイプも複雑になっていきますから、顧客ステータスをしっかり分けておくことは大切ですよね。また顧客のステータス管理を始めるときは、従業員も同じく、成熟度が異なるCS担当が混ざってくるタイミングでもあります。
カスタマーサクセスの製品を入れるタイミングで、このステージではこういうフォローをしていこうと型作りをすればカスタマーサクセス組織のレベルが上がるので良いですよね。」

カスタマーサクセス製品の使い方⑥:顧客レポートの重要変数を調整する

カスタム変数-1

▼CustomerCore(カスタマーコア)内木場さん:
「指標やタスク、ステージなどの話をしましたが、これを作る元ネタとなるデータはSalesforceから取ってくることが多いですね。あとはkintoneとか基幹システムから持ってくることもあります。
ただこれらは全てバラバラなデータソースですので、テーブルマッピングの作業が必要です。まだ慣れない企業様も多いため、契約企業に対しての連携のサポートは弊社で無償提供してます。
取ってくるデータは、例えば、社名、売上、単価、ログイン数、レコメンド数、ボタン押した数…などです。
この画面のようなカスタム変数機能で、データの項目とデータタイプを定義してレポートに加えていきます。
自由に設定できるが、こちらもあまりにたくさんあると何を見ればいいかわからない、となるので、この変数から見ましょうと提案することが多いです」
 
▼openpage藤島:
「このような製品を入れるのはSaaSベンチャー企業が多いと思うのですが、リソースの観点でデータの連携が負担になるんですよね。だから経験豊富でテーブルマッピングまでやりきってくれるのはかなりありがたいと思いました。
データの部分はおっしゃるとおり、何でも取ってくると何が重要かわからなくなるので、他社事例も踏まえてスタンダードな重要変数から見ていくのが良いはず」


カスタマーサクセス製品の使い方⑦:過去データの振り返りをする

図1a

▼CustomerCore(カスタマーコア)内木場さん:
直近のデータだけでなく、半年前のデータみたい~というのは実は結構あります。というのも、期の振り返りで使ったりするので、過去データを見直す機会はけっこう多いようですね。今年の10月と昨年の10月でどれだけ変化があったか、などを見たりするベンダーは多いです。SaaSだと変化が激しいですし、過去活動の振り返りは重要ですね。」

▼openpage藤島:
「確かに上場を意識したSaaSだと経営管理機能が回っているので、1ヶ月ごと、Qごと、半期ごとといったペースで振り返るはず。私の前職でも重要指標の振り返りは徹底していました。SaaSだとMRR、チャーンレート、アップセルなどの財務データは株主にも共有しますよね。カスタマーサクセスの現場の担当者だけでなく、経営企画部門が財務数値やKPI管理をするシーンにも使えそうです。」

おわりに

お読みいただきありがとうございました。
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藤島 誓也:Twitterアカウント
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