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2023年のカスタマーサクセスはどうなる?「デジタル化」と「営業要素」が加速する冬の時代へ

2023年のカスタマーサクセスはどうなる?

今年ももう年末が近くなりました。ちょうど先日、Gainsightが2023年のカスタマーサクセス予想をニック・メータさんが発信しました。

私も、本記事では2023年のカスタマーサクセス予想をまとめます。
結論から言えば、概要は下記スライドにまとめました。

2023年のカスタマーサクセス全体像

2023年のカスタマーサクセス(概論)

2023年のカスタマーサクセスは、2020~2021年のカスタマーサクセスとはだいぶ別のものになるでしょう。頭のリセットが必要です。
現在、カスタマーサクセス活動に最も影響を与えているのは「SaaSの不況」です。具体的には、上場しているSaaSベンダーを中心に、企業価値(バリエーション)が1/2~1/5の規模に縮小しました。これは市場から集めることが可能な資金調達金額も小さくなることを意味しており、人件費の削減・カスタマーサクセスコストの削減・売上アップが強烈に求められるようになりました。

大筋として、もう既にカスタマーサクセスはデジタル化によるコストカットと、営業強化(クロスセル・アップセル・プロフェッショナルサービス等)による売上拡大が急務になり始めています。

弊社openpageはカスタマーサクセスをデジタル化する製品ですので、openpageを活用してオンボーディングの人件費負荷を下げたいというニーズは直近で急増しました。また、カスタマーサクセスは顧客の契約維持のみではなく、契約売上への貢献が経営上で必要になっており、私自身も営業の発信を増やして、カスタマーサクセスの売上貢献の色を強めるということに心がけています。

加えて、別の動きとして大手企業のカスタマーサクセス着手の動きが進み始めています。インサイドセールスと同じく、SaaSの動きから少し遅れて潮流がくるものです。大手企業はすでに潤沢な顧客基盤と製品ポートフォリオを有しており、売りっぱなしの状態からカスタマーサクセスへの投資で業績を拡大できないか可能性を模索し始めています。

下記より各論の予想を述べます。

予想①:デジタルカスタマーサクセス(テックタッチ)によるカスタマーサクセスの人件費削減

これまではSaaSベンダーはVCから潤沢な資金を獲得することができ、顧客対応のためのカスタマーサクセスに十分な予算を割くことも可能となりましたが、ベンチャー冬の時代はこれが難しくなります。
つまり、露骨にカスタマーサクセスの人件費カット、人数削減が行われます。
しかし、急にカスタマーサクセスの人数を激減させることは出来ませんので、ロータッチやテックタッチの導入でカスタマーサクセスの工数削減を試みる会社が増えるでしょう。弊社openpageでは月間300時間分のカスタマーサクセス案内をデジタル化により削減した成功事例があり、テックタッチに強みがあります。お気軽にご相談いただければ幸いです。

予想②:契約のエクスパンション(クロスセル・アップセル)、NDR拡大が求められる

カスタマーサクセスで営業売上をつける、カスタマーサクセスに売上を追う担当やチームを作る、という取り組みは加速するでしょう。
これまでのカスタマーサクセスの目標は「チャーンレート」でしたが、契約の維持だけではなく、契約を拡大させてくれという経営者・株主の圧力は強くなります。
ですので、カスタマーサクセス部門の中の営業経験者が増える、クロスセル商談も目標に設定される、NDR(=売上継続率。昨年の顧客の今年の売上の伸び率)をプラスに持っていく、といった3割~5割ほどがほぼ営業組織のような雰囲気に変わってくるはずです。

予想③カスタマーサクセス活動の有償化(プロフェッショナルサービス)

カスタマーサクセスに人件費を割けない以上、もし割くのであればそれを有償で販売してくれ、という圧力がカスタマーサクセス部門にかかるはずです。つまり、ハイタッチカスタマーサクセスの有償化(プロフェッショナルサービス化)を求められる会社が増えるでしょう。
Salesforceも、リストラ活動として「ハイタッチのカスタマーサクセスを営業に異動させる or 残った担当は有償のプロフェッショナルサービス化へ」という取り組みを行ったことがあります。
日本でもカスタマーサクセスの人件費負担に耐えきれず、緩やかに近い動き方に変わっていくと思われます。

予想④ただ製品改善するだけでなく、製品単価アップへコミットする

カスタマーサクセスはVoCを集め、製品開発に貢献するという役割があると言われています。2023年からのカスタマーサクセスでは、単に製品をよく改善するのではなく、製品改善によって顧客の業務改善がなされ、結果として取引単価が上がるところまでのコミットを求められるでしょう。
キーエンスでは営業が商談の中で顧客価値を模索し、製品開発部門に持ち帰って高価値/高単価の製品開発に活かしています。キーエンスのように、高価値/高単価の開発とは何なのか?をカスタマーサクセスも責任を持って考えるという目線が必要です。

予想⑤大手企業のカスタマーサクセスの立ち上げによる可能性模索

大手企業はSaaSのベンチャー企業とは異なるペースでカスタマーサクセスに向き合うでしょう。昨年に比べ、カスタマーサクセスの情報収集をしている、取り組みを始めたという大手企業は増えています。弊社が実施した大型イベントCSPROUD(2022年4月)、CSHERO(2022年12月)を比較しても、「7割~8割ベンチャー、2割大手企業」だったのが、「7〜8割が大企業」と参加者比率が変わっています。
大手企業ではすでに潤沢な取引顧客の基盤があり、クロスセル・アップセル可能な豊富な製品群・価格メニューがあります。しかしこれまで既存顧客に関しては保守・運用扱いとなり、優先度が下がっていました。そして今、カスタマーサクセスの名の元、契約後の工程でも収益に貢献できないか?を模索し始めています。

2023年のカスタマーサクセスは冬の時代になる

予想を見ていただいてわかる通り、カスタマーサクセスはコストカット・業績貢献の色がより厳しく求められ、季節としては冬の時代になるでしょう。

しかし、不況下は強いビジネス、強い企業を育てる良いキッカケであるとも言われており、ここを耐えしのげば、デジタルを駆使した生産性の高いカスタマーサクセスの実現、カスタマーサクセスによる強い業績貢献が実現でき、より企業経営に価値のある職種になることは間違いありません。

そして、カスタマーサクセス担当は大手企業への転職の道も開かれる(見方を変えると、大手企業がカスタマーサクセスを立ち上げる際に、SaaSベンチャーのCS経験者を採用できる)ようになり、より大きな企業のカスタマーサクセスの話題が今後増えるでしょう。

なお、openpageではカスタマーサクセスのデジタル化、生産性向上、売上貢献、大手企業での立ち上げなどのテーマで、弊社ツールの提供やコンサルティングサービスを行っております。製品サイトやSNSにて、お気軽にお問い合わせください。

おわりに

こちらの記事が良いなと思った方は、是非いいねとSNSシェアをいただけると幸いです。openpageでは様々なカスタマーサクセス情報を発信に加え、カスタマーサクセスのデジタル化やコンサルテーションを行なっております。

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