白人だらけの小学校に一人通った、黒人の女の子ルビー・ブリッジズの話

東京・渋谷でカウンセリング・心理療法をしています「オープンマインド」です。noteでのはじめての公開記事となります。メンタルヘルスはもちろんですが、文化やダイバーシティの問題に関心を持っているため、今日は標題のトピックを選んでみました。

アメリカにはずっと悪名高い「人種隔離主義(segregation)」なるものがありました。徐々に、そうした方法は違法、意見であるという判断がされていきますが、学校における隔離を違法とするBrown v. Board of Educationという有名な判決がまず出ます。

が、奴隷制度以来人種差別の根深い南部アメリカでは、なかなか統合が起こらなかったのだそうです。

そんな中、ルイジアナ州でニューオリンズに引っ越した黒人一家、ブリッジズさんは、長女ルビーを当時白人の子しかいなかった小学校に送ることに決めます。

ほかにも数人黒人の子が行くはずだったのに、いろいろあって一人になってしまったのだそうです。

あからさまな反対運動があったため(プラカードとか、黒人の女の子の人形を入れた棺桶を掲げるおばさんとか・・・)ルビーちゃんは4人の男性の警護を受け通い続けました。(この様子を書いた、ノーマン・ロックウェルの絵、"The problem we all live with"が有名です。)

白人の親たちは子どもを通わせるのを止め、かつ先生たちも一人を除いてルビーちゃんを教えるのを拒否。

この「決断」のために両親も職を失ってしまい、援助や寄付で暮らしていたのだそうです。(・・・この辺の混乱ぶりがアメリカぽくもありますが。)

また、状況を見かけた精神科医が彼女や家族をサポートするためにボランティアしたとのこと。

2年目には、徐々に白人の子どもたちや先生たちも戻ってき、またさらに数人の黒人の子たちも加わり徐々に白人・黒人がミックスした環境になっていったんだそうです。

そのルビーさんですが、大人になって旅行関係の仕事をした後、人種問題の活動家となり全米各地で講演、著作も発表されているということです。

それまでと違うことをしようとしたとき、反対や混乱が起こることはよくあります。が、そのフェーズをなんとか乗り越えてこそ、本質的な変化が起こるのだと思います。

元記事はこちら↓

Ruby Bridges: the six-year-old who defied a mob and desegregated her school | Race | The Guardian


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