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iPadで描くオペレコ③

「手術の後にそんな時間かけてオペレコ作る余裕ありません!」

みたいな若手外科医の嘆きをよく聞きます。

たしかに、凝ったオペレコを描こうと思うと、手術時間と同じくらい時間がかかります。もちろんその分、手術内容が頭によく残るのですが、そんなに時間をかける余裕がないのが若手外科医の実情です。

自分も手術直後はくたびれてしまい、翌日や週末にまとめてオペレコを描き上げることがよくあります。全く同じ気持ちです。少なくとも紙で描いてたころはそうでした。手術後にわざわざ紙とペンと色鉛筆を揃えて腰を据えて書く元気がない。しかし一方で、手術から描くまで時間が空いてしまうと新鮮さがない何だか薄っぺらいオペレコになってしまうことが多々あります。

が、iPadでのオペレコ作成は、ハイクオリティで臨場感のあるオペレコを短時間で仕上げることができる有用な手法であると断言します。


今回のオペレコ

病名:絞扼性イレウス

術式:腹腔鏡下イレウス解除術

20210105_絞扼性イレウス

連日手術が立て込んでいたので、週末に溜め込むわけには行かない!と思い、その日のうちに描き上げたものになります。

ついでにどのくらい時間がかかるのか図ってみたところ、30分でした。

手書きで紙に同じカラーのオペレコを描こうと思うと、今までの経験では1時間以上はかかっていたと思います。

iPadで描くと時短になる要因として

・修正が容易(紙の場合は"消しゴムで消す"という1ステップが必要)

・レイヤー機能によって着色が容易(はみ出しにあまり気を使わず塗れる)

などが挙げられるでしょうか。

今回のオペレコは簡略化された部分、雑に描かれている部分もありますし、もっと時間をかけて描き込むことも出来たかと思いますが、その日の手術をその日のうちにある程度のクオリティで描き上げるためには、もはやiPadが必須かもしれません。

慣れるまで少し時間がかかりますが、ぜひ取り入れてみてください!

(そろそろ描き方をきちんとまとめたいと思っています。)

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