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世界が変わった2023

毎年恒例、大晦日の夜にギリギリ書き始める振り返り記事、夜ご飯も食べ終わりBGMの紅白歌合戦も後半戦。間に合うのか?!今年もいっくよー!

1年のほとんどが、妊娠中&産後


毎年"このぐらいの数は何かを作って世の中に出したいな"とぼんやり目標を立てて実現に向かって頑張るのですが、今年は最初の方に妊娠がわかり、まったく計画通りにはいかなかった一年でした。ヘッダーの絵馬を描いたころは「まだ何も知らないきださおり」です。驚きの未来!

とにかくはじめて知ることが多く、透明な差別の膜が見えて思うように生きられない世の中にヤキモキしたり、突然入院が必要になったり。秋に出産予定だったので、夏以降の新作プロジェクトが白紙になってしまったりと、妊娠中から「子供がいたら自分の計画だけでは動けない」ということを実感しました。

そんな中「人が集まり、楽しむ」ということが完全に復活した年でもあったので、街を歩けば聞こえるお祭りの音や、誰かが作った素晴らしいイベントや音楽に励まされたりして頑張ることができたと思います。

世界の見え方が変わった瞬間

出産前日、友人から「世界が変わる日だよ」とメッセージをもらいました。さすが詩人だなと思っていたけれど、いざ我が子に出会うと世界の見え方がガラリと変わりました。お腹から出てきた瞬間、目をかっぴらいてあたりを見回す我が子に最初にかけた言葉は「これが世界だよ」毎日少しずつ成長して、今まで感じたことがなかった愛しさを教えてくれる子によって世界が拡大された感覚です。来てくれてありがとう。

翔けよ〜!

変わらず物語体験を追い求め

そんな今年だったので、思い描いていたほどの数に達することは叶わなかったのですが、かねてから作りたいと思っていた2種の体験を世の中に出すことができました。

1.大規模イマーシブシアター
年始は「ALICE IN THE NIGHT MYSTERY CIRCUS(アリスナイト)」で幕開け。6月には「黄昏のまほろば遊園地」という公演を制作しました。

真夜中の東京ミステリーサーカスで開催され約100人が同時に参加
黄昏時の遊園地で開催され約300人が同時に参加

体験する物語Projectでは様々な面白い体験を提供していきたいと考えていますが、この2つは物語のための空間で素敵なキャストがあなたを物語の中に誘うイマーシブシアター型の公演です。この形式でお客さんに楽しんでいただくことと事業として継続することの両立のためにはシステムの発明が必要で、トライしたのがキャパの拡大でした。特にまほろば遊園地の方で採用した「4つのコースから自分好みのコースを選んで体験していただく」というシステムが深い物語体験と大勢での一体感の両方を浴びることができて可能性があるなと思っております。完売回も続き両方で1万人以上の方にご体験いただいているので日本のイマーシブシアター型の公演としてはかなり大規模なのではないでしょうか。遊びに来てれたみなさんの嬉しい感想のおかげで、両公演とも2024年始にリバイバルで体験することができます。私は産休中でタッチしていないのですが、不在でもプロデューサーはじめ制作メンバーやキャストさん達がものすごく頑張ってくれて公演が行われているであろうことも大変ありがたいです。遊びに行ってみてください!

2.どこでもできるメディアを飛び越えた体験
イベントだけでなく、いつでもどこでも出来る新しい物語体験を作ることはずっとトライしていきたいのですが、集英社さんからのお声がけで実現した週刊少年ジャンプでの"キミが体験する読み切り"「キミと青いヨルに」は思い出深いお仕事になりました。

ものすごく沢山の方に遊んでいただいたものになりました。自分史上でも最高値かも。

漫画からはじまり4人で遊べるマーダーミステリーで私はストーリーを担当したのですが「中高生が放課後遊べるイメージ」というお話を受けて、自分が好きな青春世界観を思いっきり詰め込ませてもらいました。全国紙でやるには挑戦的すぎるギミック等もあったのですが全部取り入れてくれた集英社の担当さん、マダミス作家の篠田さんには大感謝です。

これから挑戦していきたいこと

書きながら、やっぱり仕事面ではまだまだやりたかったことがあるなと思いました。みなさんに思いっきり楽しんでもらいながら事業としても継続できる新しい物語体験のシステムを考え続けること、いつでもどこでも出来るメディアを使った物語体験を考え続けること。この2つはまだまだ頑張らないといけないと思っているので、諦めるつもりはありません。特に自分が自由に動けない妊娠・出産期間を通じて後者のエンターテイメントを届けたいなという気持ちがより強くなったので、ゲーム・漫画・テレビ・映像メディア・本・グッズ等で「体験」にまつわるアイデアを探している方がいたらふらっとお声がけください。

そして今年は作ろうと思っていた謎解き・リアル脱出ゲームもあったのですが白紙になってしまったのでアイデアをあたためて来年以降形にしたいです。長期の「東リベ脱出」だったりリバイバルの「きみあす」があったりして常にお客さんの感想を目にできたことが心の支えになりました。参加いただいた方&運営してくれたメンバーに感謝を。頭鈍らないように鍛えなきゃ!

お世話になった皆さんへ

今年はほんっっっっっっっっっっっっっとうに沢山の人にお世話になりました。身動きが取れないときにお世話をしにきてくれた友人や、連絡してきてくれた友人。嬉しい贈りものも沢山いただいてしまった。仕事面で手助けをしてくれて、引き続きカバーをしてくれている人。妊娠を知っても変わらず仕事の依頼をくれたり、やりやすい環境を作ってくれた人。気晴らしをしたい時に一緒に遊んでくれたり、何気ない会話をしてくれた人。そして家族。作ったものの感想を見るのも生きる糧でした。ああ、書ききれない!優しさをわけられる人を尊敬し、自分もそのようになりたいと思い、その優しさによって生きられた年でした。

大人になってはじめて仕事を休むという期間を通じて、人のあたたかさに触れさせてもらって、心がじんとする日々の連続です。来年以降、絶対に恩返しさせてください。

これから先も

今年以上に思い通りにいかなかったり、大変なこともあるんだろなと覚悟しています。そう遠くない未来を生きる子達のために、より面白い世界を過ごせるエンターテイメントを考えること、自分が今年感じた昔からこびりついた透明な差別をなくしていくこと、生きにくい部分を改善に導くこと、できることを1つずつ頑張っていきたいと思います。

ギリギリ年越し30分前、間に合ったー!誤字脱字はご愛嬌で。2023年は大変お世話になりました。来年もよろしくお願いします!

ありがとうございます。面白い体験を作ることに還元していきたいと思います。