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海の青さを知る人よ

16日目(10月23日)

海の青さが俺の目に焼きついた。写真で見るよりも鮮明に、色ではなく感覚として伝わった。衝撃と動揺。現実よりも写実的に、理想よりも抽象的に伝わってくる。この感情に名前をつけることなど、私にできるだろうか。

年を取るにつれて感情を素直に表現したり、何かに強く感動するということが減っていくような気がする。17年しか生きていなくても、そう感じる。大人達が落ち着いている理由はなんとなく分かる。何十年も生きている内に経験は蓄積されていく。比べるものが増えると当然ながらその中で秀でるものは少なくなっていく。これは当たり前だし、こうでなければいけない。私が疑問を抱くのは、同年代についてだ。
心動かされたであろう時、彼等はそれを表現するか?斜に構えて「大したことない」という奴や「悪くないけど」と粗探しを始める奴がいる。もしくは本当になにも感じていない奴だっているだろう。何が彼等をそうさせるのか?一言で言うならば「思春期」ということになるのだろうか。
私も気持ちはよく分かる。幼い頃の様に自分の気持ちを真っ直ぐに伝えることはもうできないだろう。その気持ちを否定され傷つくことが怖いからだ。自分が周りから逸脱してしまうことが恐ろしいからだ。しかし、いやだからこそ、信用できる人や心を許せる場所ではその気持ちを表現するべきだ。手心など加えずただ率直に自分が感じたことを伝えるべきだ。それは簡単なことではないのだが。

沖縄で2日過ごしてたくさんの体験をした。それらの中で、私は本当に感動した。海の青さと壮大さに、人々の優しさに、夕食の美味しさに確実に私は心を揺さぶられたのだ。素晴らしい場所だ沖縄は。この感情に脚色など必要ない。
何度でも言ってやる、沖縄の海は本当に青いんだ。どこまでも続き鮮やかに煌めく壮大なウルトラマリン。それを見て生まれ育った人々に悪い人なんていないだろう。そう思わせてくれ。そして何より飯が美味い。口の中でほどけてゆく肉の繊維と、優しさが主成分のスープ。今までの人生の存在意義を揺るがされた。なんでこれを食べてこなかったんだ俺?なんで沖縄来てなかったんだ俺?何度だって言ってやる。沖縄は最高なんだ。

素直になろうぜ俺達よ。だってまだ感動できるんだ。何回だって沖縄行けるし、何回だってラフテー食べれる。海はどこにもいかない。
沖縄はそこにある。2時間半でいけるんだ。さあ今すぐチケットを取れ。



#日記 #沖縄

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