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熱でた レポ

熱が出るなんて、2年前に打ったコロナワクチンの副作用ぶりだ。

あの時は上がっても38度止まりだったし1日経てば何事も無かったかのように身体は元気を取り戻してた。
そんな健康優良児ことわたしが熱を出した。自分でもびっくりだ。だいぶ回復してきたから、忘れないように覚えていることを今のうちに書き残しておく。

10月24日火曜日。早朝。
喉が痛くて目が覚める。
ナイフで喉に×印刻まれたんじゃないかなというくらいの激痛。声が出ない、というか、出すと喉が裂けてしまいそうで出せない。季節の変わり目に喉をやってしまうことは毎年恒例なので特に何も思わず、あーまたやっちゃったなと思う。

大学もなかったし安静にしていればよかったのに、妹と公園に繰り出した。それがいけなかった。

身体の関節がどんどん痛くなる。頭が痛くなる。顔が急にカーっと熱くなる。
この感じ、覚えてる。小学四年生の時、熱を出した時の感覚と同じだ。あの時は自分が発熱しているなんて全く思わず、だるい身体を必死に起こし、水分量の多い目で必死に鍵盤を見て、鍵盤ハーモニカを吹いた。ハーモニカが口に当たる感触がいつもと違くて気持ち悪くて、よく覚えてる。


帰宅後、崩れるようにベッドにダイブする。急激に頭に熱がワーッと集まって、ぐらぐらして、多分半分失神してた。
この週に私はたくさんの人に会わなきゃいけない用事、やらなければいけない仕事があった。どうしようどうしようと思いながら意識を手放した中で、夢を見た。熱にうかされながら、頭をぐわんぐわんさせながら大学に行って、教室でぶっ倒れる夢だった。最悪だった。

パジャマに着替え、母に熱があることを伝えた。熱を測ったら38.8度だった。こんな数字、久しぶりに見た。ベッドに入って、首に氷を当てる。高熱にうかされていたのは実質2日間だけど、その間氷には本当にお世話になった。特に首に氷を当てると、一瞬でましな気分になれるのですごい。冷えピタにも本当にお世話になっております。現在進行形。
ここで寝ることができればよかったのだが、なかなか寝付けない。身体中が痛くて、顔が熱くて、とにかく寝れなかった。熱はあるもののお腹は全然すいていたので、お腹いっぱいになれば寝れるかなと思い母に頼む。お粥を作ってくれた。
私は今回のことで、改めて母の存在に感謝したし、同時に「わたしにひとり暮らしはむりだ......」と落ち込んだ。
もしこのときわたしがひとり暮らしだったら、ベッドに顔を埋め誰の助けも呼ぶことも出来ずご飯も食べれず、ひっそり死んでたに違いない。

写真を撮る元気はまだあった模様

ご飯を食べてさあ寝るぞと意気込む。が、本当に寝れない。思い出すのもつらいが本当に寝れなかった。
明日以降の様々な予定をキャンセルしお詫びとリスケのLINEを入れまくり、罪悪感で心もしんどかった。
最近はラジオを聴きながら寝ることが多かったので、あのちゃんのANNだとかゆる言語学ラジオだとか、頑張って流してたけど全然寝れなくて。特に身体の痛みと喉の痛みがかなりしんどかった。飲み込む度に痛いのに、飲み込まないと唾液と痰が溜まるから飲み込まないといけない。急激に寒気がして急激に顔が熱くなって、を繰り返し。

わたしは今長い人生の中での最も深い谷にいるのかもしれない、と本気で思った。やらなければいけないことも、考えなきゃいけないことも、仕事も、勉強も、たくさんたくさんあって、そのことを考えようとすると頭に熱が集まって、熱が上がる感覚が分かった。それでも考えることをやめられなくて、そんな自分が可哀想で情けなくて涙が止まらなかった。そういえば10月入ってから本当に良い事ない、ずっと踏んだり蹴ったりな思いをして、こんなに熱も出て、なんで私ばっかりこんなに辛いんだろう。

10月25日。水曜日。恐らく30分ほど意識を手放したが、ほとんど寝れず朝を迎える。母が発熱外来を受け付けている色んな病院に連絡してくれ、近くの病院に行くことが出来た。母には本当に頭が上がらないし、こんなに熱が出ていても、コロナ禍が明けたといっても、どの病院も本当に混んでいて検査が難しい状況なんだという現実に少し絶望した。もしひとり暮らしだったら、病院探しも自分で行わなくてはいけない。無理だ.........。

幸いコロナ、インフルエンザでは無かった。最悪な結果を想定していたので、本当に良かった。

解熱剤の効果で熱が一時的に下がったので、クレヨンしんちゃんの映画を2本見た。3本目を見ている間にだんだん熱が上がり、39度近くまで上がってしまった。
この期間で身をもって感じたことは、わたしは「いかにして時間を無駄にせず過ごすか」を常に考えているということだ。何もしない時間が許せなくて、とにかく何かをしていないと気が済まない、時間効率主義妖怪。治したいと思う。生き急いだって結局は体調崩して足踏みすることになるということを、今回学んだから。

今は熱も下がり落ち着いてきたが、まだ微熱はあって、体の芯にある熱がぐらぐらしている感じだ。でも相変わらず食欲はあるので、納豆ご飯を沢山食べた。

「人間は元の環境から2週間離れると様々な認識をリセットできる」とTwitterで見た時に、2週間も離れなきゃいけないんだ、と衝撃だった。でも今なら分かるし、この言葉で自分を納得させている。私は十分頑張ってる、沢山休むべきだ。  

病院での検査待ちの時間に、母に「神様が休めって言ってるんだよ〜」と言われた。これまで自分が、やらなきゃいけないこと、考えなきゃいけないことから距離を置くことが許されない毎日を過してたんだなということに初めて気づいた。確かに、こうやって体調をすこぶる崩さない限りわたしは止まることが出来なかったし。

自分の限界を身をもって知った気がする。社会に出る前に知っておいて良かった。追い詰められて心が壊れてしまう前に、気付けて良かった。

明日はどう休んでやろうか。

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