「歩行困難」

総合外来をしていると
いろんな患者さんが来院する

ひとりは
車椅子で歩行困難
40歳代の男性

個人事業主
どこに行けばいいのか
土日は対応できないと
救急指定病院でも、おざなりな
診察で納得いかないと

外来担当医のしごとは
除外診断
症状をよく聞いて
診察をする

問診では
左股下にナイフが突き刺さったような
痛みと痺れで、歩行困難

ベット上の診察では
感覚や運動は問題はない

考られるのは
いろいろあるが
血管外科のASOや
整形外科の腰のヘルニア

ところが
病院ルールで
1日に2科目しか
診察にかかれない

患者と相談すると
自費でもいいから
入院はあまりしたくはない

整形のチーフに
相談するとその日の
腰部CTやMRIは不可能
予約がいつぱい
入院してなら予約いれると

「腰椎椎間板ヘルニアならば
治療は?」
整形外科の担当医の
判断ですが、画像もみて
オペや痛み止めはブロックや
内服

結局、血管外科に行く事に

後日、また、外来に
やつてこられた

血管外科は特に問題なしで
整形外科は入院せずに
画像診断で、腰椎椎間板ヘルニア

ブロックもしなかつた
針はこわいと

リリカとメコバで
保存的治療

ならば、どうして私の外来に

「整形のセンセは怖くて
高圧的で、いやなんです」

オペを勧められるし
「そうなんですね」

ほかのドクターの診断と治療に
バイト医のわたしは言及はできない

ただし、一般論として
かつて

昔のように
手術ありきではないかも

保存的な内服で
症状が回復することも

2、3ケ月で
改善しなければ
オペの再考も

しばらくして
また来院された

仕事ができるようになつた

リリカとメコバ
効果ありますね

ブロックもオペも
やりませんでした

笑顔で
応えてくれた
ついでに
近くのクリニックで
もらっていた
血圧のくすりを下さい

「良かったですね」

やはり
医師も人気商売ではないが

話やすいほうがいいですよね
気難くて、怖い
女医さんも
男性医師も

敬遠されます

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