『文學界 7月号』

文學界
7月号は、特集 西村賢太

対談がいい
田中慎弥
「冷たい水の羊」
新潮 新人賞受賞
「蛹」川端康成文学賞受賞

田中慎弥は、凄い

書けないですよ、このひとの文章

執拗な描写も勿論、俯瞰して
練りにねつている


どんな景色が見えて、
どんな音が聞こえて

どんな匂いがらして
どんな想いで
暮らしているのか

伝わってきますよ
決して成功者ストーリーではなく
負け組なのに

とてもよく伝わってくる
図書準備室もよかつた

バイトとしなくても
引きこもりの過去はあつても
田中慎弥は、やはり
新潮社が認めて
見出した、確かな小説家だ
小説つて、音楽に似てるんです

感性しかない
学びではなく
オリジナルの響きでしか
読者のこころは魅了されない

矢沢永吉は、どこを切っても
矢沢永吉

田中慎弥もどこを切っても
田中慎弥、煮ても、焼いても
炒めても、揚げ物にしても
田中慎弥

違うんですよ
ほかの作家とは

書き出しから
文頭から、この作家は只者ではない
デビュー作のさいしよなんか
三島由紀夫を彷彿させる
あれっ、これはまず新潮の月刊誌を
机のうえにおいて3メートル離れて
腕組みして
考えてまた、読み返したのを記憶してます

そんな新人作家はいなかつた
田中慎弥はホントに凄い
内容なんとかホントはどうでもいいんですが
その文章構成と描写に圧倒された


小説ってなんだろ

いつも考えてます
ストーリーで勝負する作家もいる

ドラマつくりは面白いし
そこにしか興味のないライターもいる

田中慎弥は、全然違う
描写や文体や構成
凄みは感じる

外見ではない
田中慎弥は、見た目は
普通のひと

外見から醸しだす凄みが
あるひとはいます

何かを表現してる
ひとは凄い
皮膚感覚です
近寄りたくはないが
感性で感じるんです

人間の特性はそれぞれですが
じわじわと圧倒される文体力に
打ちのめされますが映像的ではない
字画や文体がいかにも小説なんです
これは学習して努力して出来るものではない
底力も感じる
学歴も超有名大学ではなく高卒
外見もいちど見れば忘れないという
ものではなくて喋りも上手くはない

映像化に耐えれる作家でもない
でも、圧倒的な文体と描写は
とても敵わない何かをもつてる
描写だけなら他にもいるかも
しれない

だけど田中慎弥は確かに
小説家だし、その田中慎弥に
凄いと云われる私小説の
西村賢太も凄いんだと思います

わたしは
ドラマを描きたい

生きてる人間の
世界で藻掻きながらも
必死で生活してる
そんなドラマをのたうち回り
ながら描きたい

そのために
生きてます

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