『お墓参り』

ある業界のお話 
ライバル関係にあった相手が
組織のトップになった

男は逆らう事も
歯向かうことも、なく
従順に事を成し
耳を傾けて、頭を下げ
部下になった

会うといつも
直立不動
ところが
病死
トップは肝臓が
よくなく国内、また海外での
移植まで考えたが
上手くいかなかった

さて、どうする
どうなる
予測通りになつたのか

墓参りをした
トップの男性ではなく
トップの男性組織に殺害された
もとの親分の墓参りだ
従ってなんか、いなかつた
フリをしていただけ
心中は憎悪の塊だけど
とても勝てる相手ではない
そう踏んだのだ
だから一戦交える事はしなかつた
そばにいたのは側近だけではない
丸暴担当の刑事たちもずつーと
男の動きを注視していた
病死で全国から親分たちが葬儀に
足を運んだ
その時はまだ鎧は微塵も見せは
しなかつた

それから
組織のトップになった男性は
病死した男性の出身母体
の者たちをことごとく
粛清していった
本性がはじめて出た
敵を呑みこんで
許容して一緒に事を成すタイプでは
なかった
骨を砕き、粉々にしてまで
怨みを晴らし、恐怖を与える
そんな男はやがて
警察の的にされて
身柄拘束、そして死刑判決
まだ最高裁の判決は出ていない

これは
カタギの世界でも
極めて勉強になる事例である
ライバルの下になる場合
また、自らが
上役にたつた場合
過去に好ましくなかつた
同僚や元上司たちをいかに働かせるのか
イジメるのか
それとも
個人スキルで評価するのか
やはり好き嫌いで決めるのか


墓参りのときに
男はなにを思い、手を
合わせたのだろうか
天下取りの報告なのか
敵討ちをやりますなのか

どんな業界であれ
組織の長になれば
立ち振る舞いは勿論
度量の広さを見せるのか
その反対で好き嫌いでやるのか
トップダウンなのか
ボトムアップなのか
天下取りまえの秀吉だ
長く生きてると誰しもが
大きな決断
また、どう動きべきなのか
考えねばならない時が
やつてくる

人間社会の中では
想像以上の事柄はいつも
起きる
なぜ、こんなが
常態化している

保育園で、虐待
しかも保育士による
事実ならば赦しがたい
でも救いは表沙汰になつて
逮捕されたからだ
女性保育士の名前も
マスコミ公表された


争いはしなくないが
我が子が、ツネられて
スボンを無理やり下げらて
逆さつりにされて
頭を殴られる

保育園とはとても
思えないが、それが現実
戦うのは相手だけではない

自らの甘えこころや
怠けこころとも戦わねば
ならない場合もある

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