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半生ログ

またひとつ歳を重ねた。
だいたい平均寿命の半分あたり。そう考えるとまだ先は長いけれど、たぶん自分はそんなに長生きはできないだろうという気がしている。

そして正直なところ、もう十分に生きたなぁと思う。

世界の先行きに不安はあれどめちゃくちゃ絶望しているわけではないし、挙げようと思えばやりたいこともまだある。 でも、それが果たせなかったとしても悔いはない。
なんというか、自分の個としての人生にはもうあまり意味はなくて、今は夫として父としての役割に生かされているというような感覚。いや、それも間違いなく自分の人生ではあるのだけど…まあとにかく、もうこれ以上の幸せを望むべくもない。

満足してしまうというのは、人生を長く続けるモチベーション維持には寄与しないのかもしれない。ハングリー精神というやつがもうすこしばかり必要だ。それから、楽天的思考と社交性も。(社交的な楽天家って最強だと思う)
…どうやら自分の性質には満足していないみたいだ。

以前は、時間が経っても変わらないものがあると信じていたけれど、変わらないものはたぶん無いと思うようになった。(たぶん、というところに若干の希望を残したい)変化をおそれる気持ちと受け入れる覚悟の狭間に今はいて、なんとか苦しくならないように息をしている。


今思えば、過ぎてきた日々は本当に尊く素晴らしい奇跡の積み重ねだった。そしてきっと今この瞬間も後から思い返せばそんな日々の欠片のひとつなんだろうと思う。

結構いつもなにかしらの悩みだったり困難を抱えている気はしていても、結局のところは幸せなのだ。問題は、それに気付けるのが時間が経ち過ぎ去ってからということ。頭ではわかっているはずなのに、なかなかその時には実感できない。
本当はその瞬間に実感していたいし、振り返るときにも後悔の形ではないようにしたい。引き続き、課題とすることにしよう。

まわりを見渡すと、他人は皆しっかりしているように見える。特に若い人たちに対しては、自分がその歳の頃にはそんなふうに考えることができなかった…と驚かされることが多くて純粋に尊敬する。そんな人たちに接すると、いい歳して情けないことばかり考えていてはいけないなとも思う。

乱文はこの程度にしておこう。
来年これを見返した自分はなんて思うだろうか。いい意味で、今より満たされていないことを祈るよ。