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#36-3 大岡山の外のまちでは…?(神山町編)~”好き”で神山を盛り上げる人~

こんにちは🌳おおお知るまちプロジェクトです🌞
前回、前々回に引き続き、「大岡山の外のまちでは…?」ということで、メンバーで訪れた徳島県神山町のまちづくりをお届けします。

今回は、神山町でお店などの独自の活動を行いながらまちの一員として活躍されている方々を紹介します💛


豆ちよ焙煎所

商店街を歩いていると、素敵なコーヒー屋さんが☕
中でコーヒーやチャイをいただきながら豆ちよコーヒーの千代田さんにお話を聞かせていただきました。

千代田さんProfile

神奈川県出身。千葉在住時に手回し焙煎機を友人から譲り受け焙煎を始める。
2012年家族で神山町へ引越し、自宅で焙煎をしながらマルシェなどへ出店、町内のフレンチレストランオニヴァで週一カフェタイムを担当。
2018年、神山町のプロジェクト「寄井の家と店」にて豆ちよ焙煎所を開店。

商店街に手書きの素敵な看板が、テイクアウトも充実しています

(千代田さん自身は)関東平野育ちだから、神山は自然のダイナミックさがいいですね。あと、お水がすごく美味しいし、食べ物も豊かです。
景色がいい、環境がいいところは日本だったらどこでもあると思いますが、神山は海外のアーティストさんがきたりとかいろんな人が来るのでその繋がりとかがとても刺激的で、その面白さと自然のダイナミックさが共存してるのが楽しいと思うポイントですね。

千代田さんは神山の魅力について豊かな自然と多様な種類の人たちがいる環境が共存していることが面白いと語ってくれました。

神山のチャレンジする環境について伺うと、

他の地域でチャレンジしたことがないので比べるのは難しいですが、今お借りしている建物は町がリノベーションし、テナント募集が出されました。
サテライトオフィスだけではなく、個人のチャレンジも後押しする町の姿勢はとても心強かったです。
お遍路文化が根付いているせいか、他所から来た人に開かれていて、子育て支援制度なども手厚いと思います。

神山で新しいことを始めるときのやりやすさについて、外から来る人や新しいことをしようとする人を受け入れて支援する仕組みがあることを挙げてくれました。
町内の別の施設に千代田さんのコーヒーが置かれていたりと、まちの中で協力する意識があることがうかがえました。

様々な産地の豆が並ぶ店内

お話を聞かせていただきながら僕はアイスコーヒーをいただきました。キレがあってとてもおいしかったです。
千代田さん、ありがとうございました。



SHIZQ

続いてお伺いしたのは、「SHIZQ」です。

とてもおしゃれな外観のお店

ここでは、山や川を守るために神山の杉を使う活動をされているそうです🌲
かつては需要があった国産のスギやヒノキが時代の流れで売れなくなってしまったことで、スギ林が放置され、山肌に下草が生えなくなりその結果神山町では30年前と比べ川の水量が三分の一ほどに減少してしまったそう😰
そこで山の保水力を取り戻し川の水を増やす方法として思いついたのが、余っている神山の杉に新しい価値を与えることで消費を促すことだったそうです🤔
SHIZQの活動や神山町で活躍する方々について、佐坂さんにお話を伺うことができました。

佐坂さんにお話を伺いました

神山の杉に付加価値を与えるということでしたが、神山の杉をどのような商品に作り替えているのですか?

食器類に加え、アロマオイルなども販売しています。神山の杉は油分が多く、他の杉と比べ木の中心部が赤く木の中心部と外側できっぱりと色が変わるのが特徴です。また、個々の商品は木を贅沢に使い器に年輪が円状にでるように職人が一つ一つ丁寧に切り出しています。そのため、商品の質が高いことに加え、紅白の色合いやご縁(円状の年輪)の意味から、結婚式の贈り物にされる方だったり、長寿のお祝いに送られたりしています。

神山杉で作られた食器類。水平方向に年輪がはいる珍しいくり抜き方をしているそうです

SHIZQができたのは10年ほど前とのことでしたが、神山で新しいプロジェクトを始めるとき、地元の方や移住されてきた方からはどのような反応がありましたか?

私たちが10年前に杉を使ってこういう活動を始めた時は、町の皆さんには(杉が有り余っているイメージがあり)難しいんじゃないかと言われたんです。でも、職人さんが手を入れて本物の工芸品を作っているので、だんだんと全国各地の方が注目してくださったり、SDGsという言葉が浸透したこともあり、メディアなどを通じて私たちを知ってくれる方が増えてくれて。役場の方も賛同してくださるようになって、今では一緒に神山杉のブランディングを進めています。

最初は町の方もあまり乗り気ではなかったとは🫢
それでも時間をかけて神山杉が全国に浸透していったのは、しっかりとした活動理念と職人さん方による丁寧なお仕事によるものなんですね😊

こちらのお店では神山杉を活用した商品を販売されているので、神山に訪れた観光客の方が多くいらっしゃると思うのですが、地元の方とも交流の機会はあるのでしょうか?

そうですね。神山町にあるお店に私たちの商品を卸しているということもありますし、また、お店に来てくださった地元の方とお話しする機会もあります。
お話しているなかで、初めて神山の川や山の荒れている現状を知ったという方もいらっしゃいましたし、私たちと同じように神山の杉を使って商売をしてみようかなと言ってくださる方もいます。
今は私たちが年間で杉を伐採できる本数は20本ほどですが、このような方々によってどんどん神山の杉は使われていくと思うので、この活動の輪を広げていけたらいいなと思っています。

SHIZQという名前は自分たちの活動を小さなしずくに例えているものだそうですが、その活動が年々地元の方にも広がっていっているということですね💧
町の外から来た人の働きかけで、町の人がその町の課題や魅力に改めて気づき、自分の町のために動きたいと思ってもらえるのは素晴らしいですね!
私たちも見習いたいです😤

最後に、外から来た人が神山町に留まりたいと思う魅力はどこにあると思いますか?

移住者同士の交流がすごくあることは理由の一つとしてあると思います。
私が引っ越してきたときも近所の方がご飯会しようって言ってくれて、それがきっかけで全く違う職種の方とのご近所コミュニティができて。
ここは同世代だけど全然違う人生を歩んできている人が多いので、話を聞いているだけでもとても面白いです。
なので神山に来た人からは、神山にいるだけで外に出なくてもいろいろな経験や体験を味わうことができて幸福度も上がるっていう話はよく聞きますね。

都会では失われつつあるご近所コミュニティですが、それが神山の魅力を作り出す要因になっているんですね🫨
佐坂さんありがとうございました!


神山メイカースペース

最後にご紹介するのは「神山メイカースペース」です🛠️🧰
ここはレーザーカッターなどのデジタルファブリケーションや様々な工具がある小さな工房のような場所で、移住者が中心に6人くらいで運営しているそうです。

神山メイカースペースの中の写真 右の方が吉沢さん

ここでは現在様々な仕事を掛け持ちで行っているという吉沢さんにお話を伺いました!

吉沢さんにお話を伺いました

吉沢さんは神山塾の4期生で、今では神山塾の運営の方に関わっていたり、東京でのパートタイムの仕事をしていたり、鮎喰川コモンの管理運営、林業の手伝い、などなど色々な仕事をされ様々な人とつながっているそうです😯

ではなぜこのようにたくさんの仕事をすることが可能なのでしょうか?

神山は都心と比べて生活コストが安いから「生活のために稼ぐ時間」を減らせるんです。
その分、後の時間を何かにチャレンジすることに充てられて、それがいろいろな働き方をすることにつながっています。
そしてそのようにしていろいろな働き方をすることがリスク分散にもなるんです。

神山町では、様々なことにチャレンジされる方が多いとのことですが、神山町だからこそチャレンジしやすい理由はあるのでしょうか?

神山塾に関して言うと、神山に残っている神山塾の塾生はやっぱりチャレンジしている人が多いので、そういう人たちがいることでお互い何かにチャレンジするときは助け合いもできるし刺激にもなるんです。
そういうところがチャレンジしやすい環境を作っているんだと思います。
あとは、地元の方も僕らが何かにチャレンジしようとするときにあんまり反対しないんです。正直、すごく手助けしてくれるというわけではないんですが、「やってみたらいいじゃない!」という雰囲気があることも大きいと思います。

なるほど、チャレンジしている人同士で助け合い、高めあえるのはとても理想的な環境ですね🤗

吉沢さんは神山塾の運営の方にも関わっているとのことでしたが、神山塾ではどのようなことを目標に活動されているのですか?

塾生に対しては、いろいろな働き方があっていい、自分の目標の持ちようで生き方を変えられるということに気づくきっかけを作りたいと考えています。
都会でちゃんと就職してガチガチに働いて、、ということに悩んで入ってくる方も多いので、ほんとに就職するのもいいけど、自分で起業するのもいいし働き方にはいろんなパターンがあるので、それを(神山塾で)みんなで知ってから自分にフィットする選択肢に進めばいいんじゃないかと

それぞれの人が自分に合った働き方を学ぶことができ、それを学んだ人たちによって今の神山町が支えられていて、これからの神山町の発展にもつながっているのですね😄
吉沢さんありがとうございました!



今年のおおお知るまちプロジェクトは、

大岡山で活動する人を深く知りたい!
東工大生、医科歯科生と新しいことを何か始めたい!

という目標を掲げており、今年は地元の中学校、学生団体、東工大生、医科歯科生、大岡山のお店などとの新たな企画をたくさん考えています🤝
そのため私たちは、今回の神山町でのインタビューから得られた知見をフル活用して昨年よりも精力的に活動し、大岡山に住んでいる方、大岡山を訪れる方々をたくさん巻き込んでいくことで、大岡山の魅力をもっとたくさんの方と共有できるように頑張りたいと思います!
皆様応援よろしくお願いいたします🙇‍♂️


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