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BJJチャリティーセミナーfor The UNHCR橋本知之選手のクルシフィクス・テクニック

UNHCRチャリティーセミナー@CARPE DIEM広尾

相手の背後でキムラを作ってコントロールするポジションが「クルシフィクス」入るシチュエーションは色々あり、そこからパスガード、バックテイクや極めに繋げることができる優位なポジション。その作り方と展開例のテクニックをUNHCRチャリティーセミナーで橋本知之選手が教えてくれました。セミナーに参加した人向けの備忘録としてテクニック・メモを残しておきます。


▼入り方1

相手が右ハーフガードを取っている状態から右肘をついて左手で脇差をして起きてきた場合

まず相手の肘を着いてあいている右脇の下のスペースに注目ここに右手を差し込みに行って上体はあいての頭の上に被さるようにして前転するように回りながら左手を掴んでキムラを取る
この時左手から掴みに行かない。掴みに行くとキムラを取られると気づかれるので絶対に脇から差しに行く→左手を相手の頭の横から取りに行く(相手の頭を抱えてしまうと失敗)
まだハーフの組んでいる足が残っていたら逆足で蹴って外す
キムラを取ったら相手の頭が入ってこないように体を横向けキムラのロックを相手の体に押し付ける

▼入り方2

相手が右ハーフガードを取っている状態から左手でラペルを繋いで足に絡んでいる状態

今回は相手の右手が隠れていて両脇も空いていない脇差のスペースがない状態から
まずハーフから下の相手に上に煽られ、足に絡まれないように自分がしっかりと相手のハーフを組んでいる足の上に座ってポスチャーを取る
前にも後ろにも煽られないように。
その状態から右足の膝で相手のハーフガードしている体に膝を突き刺して逆側に捻らせるようなプレッシャーをかける

そうすると相手みラペルを掴んでいる左手のヒジが少し浮く浮いたらそのヒジを右手でカップして押すようにして前に被さっていく
被さる位置は相手の頭の上。かぶさりながら自分の左手を、浮かせた相手の左手の下から差し込んでキムラを作りに
キムラが作れたら今度は右足で相手の絡んでいるハーフの足を蹴って外す


クルシフィクスを作ることができたら、
A▼クルシフィクスを作った状態からのトップポジション
B▼クルシフィクスを作った状態からのバックテイク
のどちらかを狙う

A▼クルシフィクス→トップ

相手の右手に作ったキムラのクラッチを相手の腰の方に押し付けるようにして自分の体を捻る
この時に自分の左脇が空いてしまわないように。開くとそこから相手の頭が入ってきて自分に正対され、逆に相手に腕十字のカウンターのチャンスになってしまうタイトにする部分を常に意識する。

B▼クルシフィクス→バック
相手の右手にキムラを作ったクルシフィクスから。クルシフィクスは相手と自分の間に隙間があってコントロールできていないので相手がそこから回ってくる事がある。回ってきた相手に対してまずヒザを身体の下に滑り込ませる
滑り込ませたら左足で先にフックを作る→フックを使っていったん相手を逆側に向かせ、差し込んだ右膝下を抜く
キムラをシートベルトに作り直してバック完成


▼クルシフィクスからの極め
通常クルシフィクスを作った状態からはAもしくはBどちらかの選択を、特に試合では取ることが多いなぜならポイントが入るから(クルシフィクス・ポジションそのものはポイントが入らない)
が相手が足を引かれないように自分から足を抱える事がある。この場合には極めに行く

自分が相手の右手にキムラを作っている時に、自分の左足に相手が左手を回してきた

▽A
まずクルシフィクスをしている手のグリップをいったん解除して首に手を回したシートベルトに変える。
これは相手が上に上がってくるのを防いで固定するため。シートベルトで固定できたら絡まれている足を三角に組みロックする相手に頭を抜かれないようにしっかりとシートベルトで押さえ固定したら、三角ロックしているほうの腕を腰を上に突き出して極める。

▽B
相手が上に登って腕を極められないようにしてきた〜登っている分下に隙間が出来ているので、そこに膝を滑り込ませてバックテイク〜右手は制せているのでそのままチョークに入れるはず

その他の入り方のオプションとして
・相手がタックルに来たのにあわせて相手の頭に被さってカウンターでクルシフィクスに入る。

・バックを取っている状態から相手がフックをひとつ外して横にずれてきた場合シートベルトからキムラに変えクルシフィクスの状態を経由してバックに戻る

・相手をガブりで完全に潰して上に乗った状態から片方キムラを作って回転させてクルシフィクスに入る

・相手が亀の状態から足を絡めて

など、色々な状態からキムラを作ることでクルシフィクスに入る事ができる。メディウムのように様々に展開可能な「繋ぎ」のポジション。柔術の面白さを体現する短くも非常に内容の濃いセミナーでした。橋本選手ありがとうございました。

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