躁鬱-通院について

私は大学卒業直前の2020年春に双極性障害(躁鬱病)と診断され、それ以降定期的に精神科に通っています。

今回は私の通院状況について、「精神科の病院に行った方がいいかな?」と思ったことがある人のことを想いながら書きます。あくまで私の場合ですが、何かの助けになれば嬉しいです。

精神科に行ったきっかけ

卒業制作が大詰めを迎えた1月、私は酷く追い詰められていました。この1年間取り組んできた、大学4年間の集大成となる卒業制作が、まだ納得のいく形になっていなかったからです。

もともと、制作過程の相談の度に自分が不甲斐なくて泣いたり、自分に自信がなくて落ち込んだりと鬱っぽく、一方であるときは、スーパースターをゲットした無敵マリオの様な気分で、とても社交的になったり、教授相手に堂々とした発言をしたりと躁っぽくもあり、自分のことを躁鬱だと思っていました。

ですが、躁だと楽しいし、鬱でもなんとか耐えられていたので、病院に行ったりはしていませんでした。鬱のときは病院に行くことが頭をよぎり、精神科を検索したこともありましたが、自分はまだ大丈夫だ、精神科に行くには及ばないと思っていました。

しかし、卒業制作終盤の苦しみはいつにも増して酷く、とりあえずすぐに予約できる大学のカウンセリングを受けてみました。今の状況を話し、精神科に行った方がいいのか?と相談しました。しかし、私が思っていた様なはっきりとしたアドバイスはもらえず、そのときの私の結論としては、カウンセリングや精神科に行っても無駄だ。自分の卒業制作が進むわけではない。今の苦しみから抜け出すには、卒業制作を自分の力で完成させるしかないのだ。と思い至りました。

その後なんとか、生まれて初めて全力を出せたと思える様な卒業制作を完成させ、学内の奨励賞ももらったのですが、精神的にも肉体的にも追い詰められた酷い鬱の反動で、一気に酷い躁が来て正常な判断能力を失います。

異常にハイテンションになった私は、周りの人を心配させる数々の言動をしました。そして、親が私を病院に連れて行こうとしましたが、私が拒んだので、困った挙句救急車を呼ぶ事態になりました。しかし、私は救急車に乗るのも拒んだので、今度は困った救急車の隊員が警察を呼び、警察に連れて行かれることになりました。警察では落ち着くまで独房に入れられ、その後に精神科に連れていかれました。

通常精神科に行くには予約が必要で、最初母が病院に予約を入れようとしたときも、しばらく一杯で診察は無理だと断られたようです。しかし、結果的に警察を挟んだことにより、不幸中の幸いにもすぐに診てもらえることになりました。

卒業制作終盤の状況について、詳しくはこちら↓

初めての診察について

警察署から保健師に連れて行かれて迎えた、精神科での初めての診察では、ひたすら身の上を打ち明けました。これまでで躁っぽかったり鬱っぽかったりしたときの話や、今回の鬱から躁になったときの状況、自分を不安にさせていたり重荷になっていた物事などを洗いざらい話しました。話しているうちに酷く興奮して周りの制止を振り払い、診察室内のベッドに立ち上がって指を突き上げたりもしました。

そして、躁鬱病と診断され、強制的に入院することになりました。

通院頻度・内容について

今は体調が安定していれば月に一度、調子が変わったときは二週間に一度程度の頻度で通っています。

診察では最近の調子を尋ねられ、簡単に状況を話し、今飲んでいる薬をそのまま続けるか、体調に合わせて調整するかを決めます。たくさんの患者を抱えているため診察時間は5,6分程度と短く、悩みを聞いてもらう時間ではなく、薬の種類や量を決めるための時間です。時間を指定して予約してありますが、長い時間待つこともあります。

薬について

薬を飲んでいても、躁にもなるし鬱にもなります。

そのため、凄く効果がある!と今の段階で断言することはできませんが、病院に通うことで自分自身で健康に気をつけようという気持ちが高まることもあり、通院していないころよりはマシなのかもしれません。

体調に合わせて気分を上げる薬、下げる薬を飲むのではなく、躁のときも鬱のときも、朝食後と就寝前に毎日、気分を落ち着かせる薬を飲んでいます。躁や鬱の波が大きくなったときは、その薬の量を増やします。また、気分を落ち着かせる薬にも何種類かあるので、効果を確かめながら調整します。

また、鬱で朝起きられないとき、躁で眠れないときには、寝付きを良くする薬、熟眠出来る様にする薬を飲むこともあります。

毎日決まった時間に飲む薬の他に、特に体調が悪くなったときに追加で飲むための、気分を落ち着かせる薬、寝つきを良くする薬ももらっています。

躁鬱の特徴として、特に躁状態のときに社会的信用を失ってしまう恐れがあるからかな?と思うのですが、薬には鬱を抑えるよりも躁を抑える効果の方がある気がしています。まだ通院歴が浅いので、今後意見が変わるかもしれませんが。

費用について

自立支援医療(精神通院医療)という、精神病の治療にかかる医療費を軽減する制度があり、私はそれを利用しています。そのため、通院はそれほど経済的負担にはなっていません。

精神病だと診断され市区町村に申請すると、指定の病院と薬局の自己負担費用が一割になり、また、収入によってひと月当たりの自己負担の医療費の上限金額が決まり、上限額以上の医療費を支払う必要がなくなります。

こちらのサイトで詳しく説明されています↓


以上が私の通院状況です。

最初に「精神科に行ってみようかな?」と思った段階で行っていれば、入院するほどの重症にならずに済んだかもしれません。

精神科は予約が必要で、物理的にも心理的にも、なかなか行きづらいというハードルがあります。だからこそ、「精神科に行ってみた方がいいかな?」と考えられる元気があるうちに、一度行ってみるといいんじゃないかなと思います。

P.S. ダンス教室に通い始めました。

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