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アイデアを形にするコツ⑦:「種まき記録シート」をつくる

こんにちは。企画プロデューサーの大木と申します。
noteにて、「アイデアを形にするコツ」や「企画づくりのノウハウ」をご紹介しています。

前回は、「小さな種をまく」という、私がとても大切にしている考え方をご紹介しました。
今回は、それを継続するためのコツである「種まき記録シート」について、記事を書きたいと思います。

アイデアを形にし、やりたいことを実現するには、「種をまくこと」が必要だと思っています。
まく種は一つだけではなく、出来るだけ多くまき続けることが理想です。
ただ、小さな取り組みだとしても、それを継続するとなると、かなりの根気が必要となる。
最初はがんばって取り組めたとしても、数日経つと日常の雑事に忙殺され、いつの間にかやらなくなってしまう。
できなくなってしまう。
私も何度も経験をしてきました。

それを克服すべく、現在は「種まきの記録シート」というものをつけるようにしています。
種をまくという活動を、楽しく継続的に行うための非常に効果的な方法だと私は思っています。

「種まき記録シート」のつくり方

「種まき記録シート」をつくる際、私はA4サイズの白い紙を使います。
左の写真は、「種まき記録シート」の実物(サンプル)です。
写真や右の画像にあるように、紙を縦に7等分し、さらに縦に3本線を引きます。

12図1

シートに書くこと

紙に書くことについては、下の図をご覧ください。

画像2

左の欄には、日付と曜日。
その右には、その日に行った「種まき行為」を書いていきます。
1月17日(月)は、知人のAさんにメールを送ってみました。
SNSでAさんが新しいユニークな活動をはじめたと知り、その活動の話を聞きながら、何か接点が持てないかと考えメールを送ったのです。
メールを送るという小さな種まきですが、小さな取り組みであっても、記録に残しておきます。

種まきの目標と変化の記録

「種まき記録シート」に書くことは、1日1つが最初の目標。
その日の夜、または翌朝に1日を振り返り、取り組んだことを書いていきます。
どう考えても、取り組んだことが何もないことがあります。
その場合でも、自分の未来につながる何かを思い出し、書くようにします。

上の図にあるように、左には「種まきをしたいこと」を書き、右には「変化や成果」を書くと良いと思います。
1月20日(木)に書いてあることを見ると、右に「Aさんから返事。ZOOMで話をすることになった!」と書いてあります。
1月17日(月)にAさんにメールを送り、その成果が1月20日(木)に出たわけです。
小さな成果ではありますが、このようなことが起こると楽しくなります。
嬉しかったこと、良かったこと、有意義だと思えたこと。
それらをできるだけ紙に書き留めていきます。

1日1つを目標に種まきを行っていく。
そして小さな成果が現れていく。
すると、紙に書くことがどんどん増えていきます。
「種をまく」という行為が楽しいものに変わり、紙に書けることが増えていきます。
下の図は、種まき記録シートの変化の様子です。

画像3

最初の目標は1日1つ。
その2週間後くらいには、書けることが2つ3つと増えていき、2か月後くらいには1日のスペースに書き入れないくらいくらいの種まきを行っている。
続けていれば、皆さんもそのようになると思います。
※ちなみに一番右のシートは、今週のシートの実物になります。

「種まき記録シート」をはじめたエピソードと活用例

私がこのようなシートをつくるようになったのは、今から約20年前です。
当時の私はやりたいことも特になく、怠惰な毎日を過ごしていました。
ゲームだけで一日が終わってしまう。そんな休日もよくありました。

20年前のゴールデンウィーク。
私は久しぶりに長期休暇を取ることができました。
休みの前に、「せっかく長い休暇を過ごすのだから、意味のある時間にしていきたい」、そう思いました。
そこで、自分が毎日何をしたのか記録をつけてみようと考えました。
記録をつけることで、怠惰な気持ちが押さえられ、時間の過ごし方が変わるような気がしたのです。
私は、連休の日数に合わせて、A4の紙を7等分にする線を引きました。
そして毎日夜に、その日の1日を振り返り、行動の記録をつけるようにしました。

当日の私が書こうと思ったことは、「10年後に意義があると思えること」でした。
意味のある1日にしたい。そのため、10年後に意義があると思えることを、1日1つで良いから取り組んでみたい。
そう思いました。
この記録をつけようと決めてから、私の時間の使い方に対する意識は大きく変わりました。
何かを行う際に、「これは10年後に意味があることかな」と考えるようになりました。
また「10年後に意義があることって、そもそも何なのか」を自問自答するようにもなりました。
そして、時間の使い方や行動の優先順位が変わっていきました。

7つに分けたA4の紙。
日を追うごとに書くことが増えていきました。
書くことが増えていくということは、楽しいことでした。
成果や経験が増えていくような感覚がありました。
紙を見るたびに、「ああ今日も良い一日だったな」と安心できる気持ちも生まれました。この紙に書くことを増やすために、行動している自分にも気づきました。
連休が終わった後、この記録シートを見ながら、「意味のある7日間だった」と充実感に浸ることができました。
これ以降、長期休暇の前には、この記録シートを必ずつくるようになりました。そして2011年の震災以降は、毎日記録をつけていくことにしました。
私の机の上には、10年分の記録シートが積まれています。

気持ちが落ち込んでいる時、私はよくこのシートを見返します。
病み度がひどい時は、「自分のこれまでの人生は何だったんだろう。自分は生きていて意味があるんだろか」、そんなことも考えてしまいます。
そんな時、このシートをパラパラとめくり、眺めます。
しばらくすると、気持ちがどんどん高ぶってきます。
自分を信じ、何かに意義を感じ、精一杯何かに取り組んできた活動を、このシートを見ることで思い出すからです。
ああ、自分は無駄な人生は送っていなかった。
そんなことにあらためて気づくことができますし、勇気や元気がもらえます。
今回ご紹介した「種まき記録シート」も、それと同じ効果をもたらすものです。
記録をつける所要時間は、1日1分。
ぜひお試しください。

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著書『まずは小さくはじめてみる』では、他にも、自分らしい未来をつくるコツをたくさんご紹介しています。
ご覧になってみてください。^^


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