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いつもと違う環境に身を置いてみる(『まずは小さくはじめてみる』・第2章-6)

2022年12月13日に出版される『まずは小さくはじめてみる』。
第2章のテーマは、「自分の旗の探し方」です。
自分がやりたいことやできること、それを探すためのヒントをご紹介する章になります。
今回ご紹介するのは6番目のトピック。「いつもと違う環境に身を置いてみる」です。
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自分の旗を探すため、いつもと違う環境に身を置くことも大切です。触れる情報が変わることで、いつもと違う気づきが得られるようになるからです。
ここでは、私が実践してきた〝違う環境に身を置く行動のコツ〟をご紹介します。

◎小さな旅に出る
考えを整理する時間を持ってみたい。そう思う時、私はよく小さな旅に出ます。
電車で移動する、片道2時間程度の一人旅です。
旅に出る良さは、〝自分のことを俯瞰できること〟だと思っています。
日常から離れ、自分自身を第三者的に見ることができる。しがらみから離れ、自分をニュートラルな状態に導くことができる。
そうすることで、頭の中を整理し、自分の本心に気づくよい機会になるのです。
先ほど(書籍のp83以降)、「自分に気づくための問い」をご紹介しました。私はこれらの回答の多くを、小旅行の電車の中で行いました。日常から離れることで、自分の過去や内面に向き合いやすくなるからです。
旅には、〝人と出会える〟という良さもあります。
自分とは異なる環境で、生活や仕事をされている方々。そんな皆さまにお会いすることで、今まで知ることができなかった人の課題やニーズを理解することができます。

◎ふるさとと関わってみる
あなたには、ふるさとがありますか。
もしあったとしても、関わり方はお正月などに実家に帰るだけ。そんな状態ではないでしょうか。私もかつてはそうでした。
10年前、知人から誘われ、私はふるさと(栃木県)で開催された交流型のワークショップに参加しました。それが、自分の旗を立てる大きな機会となりました。
ワークショップの中で、たくさんの活動家と知り合うことができました。また、ふるさとに存在する課題やニーズを数多く知ることもできました。
課題やニーズの中には、私が力になれるものがいくつかありました。
そこで、出会った活動家たちとアイデアを出し合い、小さなプロジェクトを立ち上げることになりました。
プロジェクトのテーマは、「出身者とふるさとをつなぐ交流の場づくり」です。
首都圏では多くの出身者が生活をしています。私もそうでしたが、進学や就職でふるさとを離れると、出身者は地元との接点がなくなってしまいます。
そんな人たちを首都圏で集め、ふるさととの新たな縁をつくる。
具体的には、ふるさとで活躍する活動家との出会いをつくる。そうすることで、出身者と地元に住む人たちとの交流機会を少しずつ増やせるのではないかと考えたのです。
この活動をはじめてから、出身者やふるさとに住む知り合いがどんどん増えていきました。取り組みが地元の新聞などで紹介され、県庁や市役所などから相談を受けることもありました。
私はとても人見知りなのですが、ふるさとで出会う方々とは、あっという間に心の距離が縮まります。
母校が一緒。共通の知人がいる。そんな話題で盛り上がり、心の壁がすぐに消えてしまう。
ふるさとをお持ちなら、ぜひふるさとと接点をもってみてください。
セミナーに参加したり、人が集う交流拠点などに足を運んだりしながら、対話の機会を持ってください。きっと、次につながる素敵な縁が生まれると思います。

◎現場に足を運んでみる
もしも関心のある課題があり、どう行動してよいかわからないなら、現場に足を運ぶことも1つの方法です。
震災で被害にあった人たちのために何かしたい。子どもたちの教育に貢献したい。
そう考えた私は、被災地や学校におもむき、現場を知りました。そして人の話を聞きながら、自分にできることを考えました。
テレビやインターネットで情報を集めることは、確かに大切です。しかしそれだけだと、認識できる課題がどうしても壮大で抽象的なものになってしまう。
自分が携われる活動のアイデアを考えるためには、課題を〝小さく具体的なものにする〟必要があります。
そのためには、現地に足を運び、生の情報に触れること。自分の目と耳で、現状や課題を詳しく理解すること。課題を抱える当事者に話を聞き、ニーズを正しく把握すること。
そのような取り組みが必要になるのです。

◎ちょっとバカになってみる
新たに行動を起こす時や不慣れなことに取り組む時、どうしても怖さを感じます。
失敗を恐れる気持ちや不安が、頭をよぎるからです。
知人にアポイントのメールを送るだけでも、迷惑にならないだろうかと気後れし、行動ができなくなってしまう。
そんな時私は、「ちょっとバカになってみる」ようにしています。
いつもの自分を少し脇に置いておき、ちょっとバカになった自分を演じるようにするのです。
失敗しても大丈夫。だって、今はちょっとバカモードの自分だから。
そんなことを自分自身に言い聞かせ、行動の勇気を出してきたのです。
もしバカという言葉に違和感があれば、「当たって砕けろの気持ちを持ってみる」とご理解いただいても結構です。
これまで私は、タレントや大学教授など多くの著名人を、イベントやセミナーのゲストとしてお招きしました。
お会いしたことがない大物の皆さま。誠意を込めた丁寧なご相談の文書を書いたとしても、いざそれを送るとなると、手が震えます。
そんな時も〝ちょっとバカモードの自分〟になるようにしていました。そして勇気をつくるようにしていました。
相談をしても、断られる可能性は大きいかもしれない。
逃げてしまえば、断られて傷つくことはないだろう。
でも行動せずに諦めてしまえば、何も変わらない。
そんな思いから、バカを演じて行動し、憧れる皆さまとの縁をつくってきたのです。
もし動けない理由が、勇気の問題なのであれば、「ちょっとバカになってみる」「当たって砕けろの気持ちを持ってみる」。
そんな心の持ち方も、行動を生み出す大切なコツだと思います。

■ヒント14:新たな縁や発想をつくるため、自分の殻を破り動いてみる。


第2章では他にも、
◎触れる情報を変えてみる
◎大きな気づきは、小さな気づきの先にある
◎気づきを積み重ねるべき3つのこと
◎自分に気づくための問い
◎人との対話の機会を持つ
◎ピントを合わせる
◎できることがあるなら、やってみる
という行動や考え方のヒントをご紹介しています。

もしご興味を持っていただきましたら、本をお手にとっていただけると嬉しいです。どうぞよろしくお願いいたします。^^


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