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連載第16回『発明事業列伝』田中久重 その4<大坂移住と京都移住>~どん底からの再起・良縁の人生転機~&東芝未来科学館のご紹介

🌟末尾に冒頭3ページ無料掲載中📖🌟


1.はじめに

 今号(連載第16回目)は、ギエモンの36歳~51歳まで、「ギエモン壮年編1」を取り上げます。前々回の連載14回目「ギエモン青年編(16歳~35歳)」に続く回ですが、その青年編では、ギエモンが、からくり巡業ショーにより、全国的に“からくり儀右衛門”として有名となり、天下一の名声を得るところまでをお伝えしました。

 今号の「ギエモン壮年編1」では、ギエモンは名実ともに、朝廷より天下一の職人の称号である“近江大掾(おうみだいじょう)”を賜ります
そして、次回予定している「ギエモン壮年編2」では、いよいよ、現在にまで伝えられる”和時計の最高峰“「万年時計(万年時鳴鐘)」(重要文化財)を完成させるに至ります。

 そこで今号では、天下一の職人に至るまでに、いかにしてギエモンが、つまり、伝統的な「工芸職人・興行師」から、西洋の物理学・科学・天文学の最先端の理論的側面を身に着けた、「近代的な科学技術者・精密機器事業者」へと変貌していくのか、その過程を、丁寧にお伝えしていければと思います。

 そこでキーとなるのは、ギエモンが青年時代に諸国巡業をして、目を付けて、移住する、最先端のビジネスの集積地である「大阪」と、その次に移住する文化人サロン文化の集積地である「京都」が果たした、産業技術者を育成する土地の存在です。

 そこには、先見性・技術・ビジネス・人を見極める目利きを持ち、かつ長期的な視点と人材育成の観点をも備えた、豪商(投資家・優良顧客)と技術系経営者達の相互助力による素晴らしいコミュニティが存在しました。

 また、ギエモンが、逆境や不幸の中でも、そうした土地と人々の持つ力を、他力的に与えられるのではなく、自ら見出し、自ら掴み取り、自ら貪欲に学び続け、こころざしである、「世の中に役に立つモノ作りをしたい」「有用なる機械を製造して、世の公益を広めんことを期する他、他に一点の利欲無し」連載第11回参照)を成すために、発明事業の存続と成長の活力に変えていく、その才覚、アイデア、エネルギッシュさをも、感じられる事に思います。加えて、ギエモンは家族や仲間思いで、そうした人間性とギエモンを取り巻く人々も大変魅力です。

📖今回のテーマです📖

“からくり儀右衛門”こと田中久重 その4
大坂移住と京都移住~どん底からの再起・良縁の人生転機~
🌟大ヒット発明「無尽灯」他
🌟「機巧堂(カラクリドウ)」開店
🌟ギエモンの師「戸田東三郎」
🌟京都文化サロン「以文会」
🌟土御門家入門と近江大掾(天下一職人称号授与)
🌟東芝未来科学館のご紹介

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🌟以下・冒頭3ページ無料掲載📖🌟

「世紀の発明事業列伝」大樹七海,知財ぷりずむ,2024年5月号
「世紀の発明事業列伝」大樹七海,知財ぷりずむ,2024年5月号
「世紀の発明事業列伝」大樹七海,知財ぷりずむ,2024年5月号

続きは「知財ぷりずむ」2024年5月号にてお楽しみください😊

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