感想
母と武道館にユーミンのコンサートを観に行ってきた。行く前、わりと忙しかったから私はコンサートに対して無の感情だったんだけど、結局開始数分後にはぼろぼろ泣いてた。
一番はじめに『ベルベットイースター』のイントロが流れ、ユーミンが象に乗ってキラキラのタキシードで現れた時に急にぶわっと涙がこみ上げてきた。小、中学生くらいからほぼ毎日と言っていいくらいユーミンの曲を聴いているので、もうそれは無意識や日常の一部分だったんだけど、目の前で改めて歌われると、「ああ、私の日常の一部をこの人が作ったんだ、そしてそれを生で聴いている」としみじみ実感して、大袈裟だけど神様に会ったみたいな気持ちがした。数えきれない名曲を45年生み出し続け、65歳になっても一人で武道館を満員にして、奇抜な衣装で歌ってる、こんなかっこいい才能無尽蔵人間いるかよ……と思ってまた泣いた。
今回のテーマは「タイムマシーン」で、観客はほぼ50〜60代だった。昔の曲を聴いて、たぶんそれぞれが自分の青春の思い出を思い出していたんだろうなと思う。テーマ通り、あのときの武道館はほんとにタイムマシーンになっていたように思う。20代の私は戻るべきタイムが無かったけど、聴けば生まれてもいない時代の記憶が蘇ったかんじがした。ユーミンは時を操る魔女みたいだった。
最後の方で、「こんな総まとめみたいなツアーしてもう引退かな?と思ったと思うけど、私はまだまだ歌い続けます!」と宣言してくれてまた泣けた。お願いだからずっとずっとずっと元気でいてください。
追記
ユーミンのコンサートは、演出にすごく力を入れていて、単なる音楽コンサートというより、ほぼ演劇とか舞台芸術に近い気がする。3時間くらいユーミンに見えている芸術世界へ連れて行ってもらえる感覚。本当にすごいです。あと驚くほどスタイルいい。65歳とか信じられない。
2019.03.18