隣人トラブル①

23の頃、仕事の関係で都心に引っ越しをした。引っ越しをした翌日、インターホンが鳴ったため出てみると、隣に住んでいる人がわざわざ挨拶に来てくれたようだった。都会でもこういう近所付き合いあるんだなと感心した。

その人に誘われて、近くのファミレスに入った。確か僕より3つくらい年上で、芸能人でいうと千葉雄大似の男性だった。どこかミステリアスな雰囲気を匂わす人で、相手からご飯に誘ってきたにも関わらず全然喋らない。なんとか引き出した情報の中に、僕の食いつく要素があった。それは、部屋にグランドピアノが置いてあること。短い期間だがピアノを習っていたこともあり、久しぶりに弾きたくなり、その人の部屋に行くことになった。

7畳くらいの部屋にセミダブルのベッドとグランドピアノだけ置いてある、機能性のみを意識した無機質な部屋に見えた。早速ピアノを触らせてもらった。ノクターンを思い出しながら弾いていると、「そこはこうだよ」と、僕の指に指を重ねてきた。違和感と少しの恐怖心から、早くこの部屋から出たくなり、そろそろ帰ると伝えた。

すると、押し入れの中からビニールに入った4つくらいのズボンを出してきて、これ着なくなったから良かったら履いてみればと言われた。早く帰りたかったため、視線が怖かったが4つくらいならと、その人の前で急いで着替えた。すべて着替えた終えたところで、やっぱり僕には合わなそうだと伝えて、履いてきたズボンに着替えていると、突然僕の陰部を触ってきた。笑って流し、そそくさとその部屋を後にした。

自分の部屋に戻り、安易にご飯に行ったり部屋に遊びに行った事をとても後悔した。これからの生活がとても不安になり、少しホームシックになっていた。

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