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夫の両親と祖母と同居してきた私が大切にしてきた三つのこと

私は22歳で結婚してからずっと、夫の両親と祖母と同居してきた。今はもう夫の85歳になる父親と夫と三人での暮らしとなり、四世代同居七人家族での日々は遠い昔になってしまった。

ご近所さんを見ていると、夫の家族と折り合いが悪くて家を出て行った人たちも多い。愚痴ばかり言っているうちに病になって亡くなった若い人もいる。そんな中、私は生き残ってきた。

なんとかやってこれた理由は三つある。

一つ目は「どうでも良いこと」は何でも話したことである。自分にとって大切なこと以外はどうでも良いのだ。黙ってむっつりしている人はあまり上手くいかない。「だまの嫁」では家の中が暗くなる。

二つ目は、「挨拶」と「報告」はする。朝起きたらおはよう、出掛ける時は行ってきます、何かあればありがとう。基本的な挨拶は大切だ。加えて誰に会ってどこに行くかを伝えておく。詳しくは必要ないけど、家族を安心させるためである。

三つ目は、話を聞いてきた。年よりは話を聞いて欲しいものだ。昔話でも愚痴でもなんでも聞くのである。傾聴の姿勢を見せるのである。

私は22歳と若くて何もできなかったし、お金もなかったし、力もなく、何もできない人間だった。できないから、ただでもできることをしてきた。

子どもが生まれてからは、子守りをしてもらったらなんでもお礼を言う。お礼を言われると年寄は嬉しいし、孫は可愛い。その分自分も時間が出来るから楽が出来るというわけだ。

とにかく、ニコニコ笑ってお礼を言って挨拶をしていれば家の中は上手く回っていくのである。時々喧嘩や行き違いもあれば、考え方の相違もあるのはどんな世界にいても当たり前のことだ。

まあ、私自身が我慢強くて、自分の両親が変人でうんざりしてきたことも、無事に同居が続いてきた要因でもある。自分の親よりも夫の親の方がましだったのだ。

実はこれが私の暮らしが無事だった大きな理由かもしれない。


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