周りを巻き込む力を強くする
年度末の繁忙期を迎え、色々と無茶なオーダーが急にふってきたりして、あたふたしている自分がいます。でも、これは、自分の成長につながる修行の一つと思って、周りの協力を得ながら乗り越えるしかない。
きっとこの経験は、DATA Saberとして、データに基づいて現場を変革していく上での力になるはずだから。
そこで今回は、一人ではどうにもならないことを、周りの力を借りてなんとか動かしていく上でキモとなってくる「周りを巻き込む力」について、過去の経験等を振り返って考えてみます。
■立場の強い人・弱い人の両方と日頃から仲良くする
ある時、看護師の友達がこんなことを言いました。
日頃から仲良くしてる先生が困っていたら喜んで助けてあげるけど、日頃から看護師を下に見ている先生が困っていても、看護師は誰も相手にしない。
つまり、立場が強い人とだけ仲良くしていても、現場は動かせません。
しかしながら、立場の弱い人とだけ仲良くしていても、決裁権を持つ上位層の合意を得ることは難しく、組織を動かすことはできません。
したがって、立場の強い人・立場の弱い人の両方と、普段から意識的にコミュニケーションを取り、双方に味方を作ることは、周りを巻き込んで物事を進める必要が出た時、とても強い力になります。
また、「家政婦は見た」で描かれるように、意外と立場の弱い人が持っている情報には重要な内容が隠れていることも多く、周りを巻き込む際のヒントがもらえます。
■あえて貸しを作る
誰も拾わないボールは積極的に拾いに行きなさい
部下からとても慕われていた、ある上司は、常にそう言っていました。
誰も拾わないボールを拾うことで、相手から感謝されるし、自分の存在感をアピールすることができます。
自分に余裕がある時は、積極的に周りを助けに行くことで、あえて貸しを作り、顔を売り、自分が困った時に助けてもらう。
そういうことを意識的に日頃から行っていると、自分が困った時、多少無理なお願いでも相手が聞いてくれることが多いと、経験上感じます。
実際、デキる営業マンは、お客様からの無理目なお願いでも、ニコニコして対応することで、お客様と信頼関係を築き、最終的には契約につなげていました。
とにかく、相手が困っている時に助けてあげる、ということほど、相手に好印象を与えることはありません。そして、困っていることを解決した後、「困ったらいつでも言ってね」と伝えることも、相手に安心感も与えます。
※とはいえ、やりすぎて何でも屋になってしまうと、逆効果なので、過度にやりすぎるのはNGです。
■うまくいかなくても、決して焦っている態度を見せない
周りに味方を作り、協力してもらってもなお、うまくいかないときはあります。そんな時は、「決して焦っている態度を見せない」というのがポイントです。
焦った態度を見せると、「あの人大丈夫かな?」と思われて、人はついてきてくれません。どんなピンチに陥っても、顔色一つ変えず、堂々としている先輩がいたのですが、やっぱり、そういう人に、人はついてきます。
私自身は、すぐ焦ってしまうので、そこは変わりたいなと思っていますが、どうしても焦りが抑えられないときは、あえて、ゆっくりした口調で、笑顔で相手に話をすることで、焦りを気づかせないような工夫をしています。
※実際、すごく緊張しいなので、大人数の人がいる会議でのプレゼンは苦手なのですが、あえてゆっくり説明をすることを心がけたプレゼンでは、相手に焦りや緊張は気づかれませんでした。
■まとめ
一人でできることには限界があります。組織で働いている限り、周りの協力を得ないと、進まないことはたくさんあります。
そんな時、「困った時にあなたが助けてくれたから、今後は私が助けてあげよう」と思ってくれる人を、いかに作るかは、周りを巻き込む上でとても重要です。
また、相手が困っている時に、親身になって助けてあげることで、「この人なら、困っていることを解決してくれる」と相手に感じてもらえ、それをきっかけに、「困ったら●●さんに聞いてみよう!」と周りから頼りにされるので、組織内での自分の存在感を高めることもできます。
そして、いろんな人と積極的に仲良くすることも大事です。
やっぱり、仕事を進めるのがうまい人は、組織内に仲良しの知り合いが多く、味方も多いです。
味方が多いと、話を聞いてもらえるチャンスも多くなり、結果として周りを巻き込んで進めるときに力になってくれます。
そんなわけで、損得勘定を考えず、常日頃からいろんな人と仲良くし、いざとなったときに助け合える関係を組織内でたくさん築くことは、「周りを巻き込む」上でメリットが大きいです。
組織内でうまくいけば、組織外でうまくいく可能性も高まります。
私自身は、tableauを使ったデータ可視化について、ルーチンの業務等から草の根活動を始めていますが、上記で示した工夫をすることで、あなたが言うことならやってもいいよ、と言ってもらえる関係性が持てる人が徐々に増えてきました。
周りを巻き込んでやるのはパワーもいるし、大変だけど、「DATA Saberとして、データに基づいた行動ができるよう、現場を変革する」という当面の目標達成に向けて、これからも周りを巻き込んで、頑張っていこうと思っています。