あなたと歩いたあの道をもう一度
縁なんてものはなかったのかもしれないけど
あなたと歩いたあの道を見たくなって
記憶の軌跡を辿りたくて
仕事帰りにふらっと向かってみたんだ。
待ち合わせをしたあの場所。
緊張しながら向かったんだ。
そして見つけた君を一瞬で好きだと思ってしまったあの駅は
今もそこにあるけれど。
当時の風景からは、かなり変わっていたよ。
予約したお店に向かうまでの道も街の様子も変わっていたよ。
道幅が狭くてすこしぶつかった肩がとても愛おしかった
一緒に行ったお店はまだそこにあって。
あの頃の気温。
あの時来た服。
あなたの匂い。
それらをひとつひとつ思い出しながら歩いた秋の夜。
あなたとの出会いはあなたにとって数あるうちの一瞬だったはず。
その一瞬をいまも鮮烈に思い出しては、あの時抱いた想いに浸る気持ち悪いやつもまた、ここに存在してるんだ。
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