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雪を見て考えた・・・自分本位を反省しよう。

一年で一番寒いこの頃、四国生まれの小生は関東生活が長くても、やはり冬は寒い。
しかし、子供の頃は決して冬は嫌いではなかった。
めったに降らない雪が、5センチも積もれば大はしゃぎだ。
空の上からとめどなく落ちてくる雪片。
よどんだ空を見上げると、雪そのものは灰色に見えるが、木や家をバックにすると真っ白に変化する。
我が家のそばの、小さな祠のそのうしろには楠の大木が天を衝いていた。
濃い緑の葉が見る見るうちに白くなっていく情景が、遠い夢のように思い出される。
あの楠木も、まだ健在だろうか・・・・

しかし、雪国の人たちから見ると、必ずしも歓迎されるべきものではない。
吹雪や、雪下ろし作業で毎年何人も亡くなっている現実をみると、何事にも裏と表があることを認識しなければならない。
物事のうわべだけを見て断じ切ることは、相手の心をひどく傷つけることがある。
雪国の人に「すばらしい銀世界を毎日見られていいですね」とか、ガンと闘病中の人に「気をしっかり持って、時間を大切に、今を精一杯生きてください」なんて言う人は、相手の立場を全く考えていない。
人間なんて、自分の側に立ってのみ判断し、相手の立場を考えないものだ。
これは私にもよくあることで大いに反省しているが、その時は気がつかないことが多い。
相手と自分とは違うものだということを、心のどこかにしっかりと定着してなくてはならない・・・と思う。

先日もやってしまうところであった。
家電量販店で、カードに替わるアプリを勧められた。
スマホに取り込むのがむつかしいと断ったが、1分もかからないと言う。
わたしのスマホを預けると、その店員さんはサクサクと操作している。
その人を良く見ると、頭も白くて薄めである。
「すごいですね。わたしとそんなに変わらない・・・(歳なのに、よくできますねぇ)」と言おうとしたのを、ハッと気がついて言い直した。

「すごいですね。わたしとそんなに変わらない・・・イヤ・・私にはとてもそんなにできないですねぇ・・・」
と、ごまかした。

n日光白根山弥陀が池展示用

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