北の果てにあこがれて。画と写真。
もう10年もなるか、春浅き頃・・・宗谷岬・礼文島・利尻島を訪ねたのは。
また、行ってみたい北の果ての先端へ。
稚内港から礼文島までは約2時間弱、海は比較的に穏やかだった。
ノシャップ岬を左に見ながら、缶ビールを片手にゆったりとした船の揺れに身をまかす。
夏になると礼文島は、島全体が高山植物でおおわれ、「花の浮島」と呼ばれる。
本州では北アルプスなど2000m以上の高山に咲く花たちが、ここ礼文島では海抜0mの地点に見られる。
島には信号が二か所・・・・しかない。
しかもその信号は<本土の道路にはこのようなものがある>という教育のためだそうだ。
風雪に耐えたひなびた小屋の横で、腰のまがった老爺が首だけ持ち上げて、バスを見上げた。
北国の厳しさと共に、平和でゆったりした時間が通り過ぎたような気がした。