カミングアウトができなくっても…

眼瞼下垂の患者支援活動をしているおーばです。

シリーズ企画「眼瞼下垂のおーばが語る『整形』のおはなし」
「おわりに」

『整形』という言葉に こだわって、こだわって
ここまで書き進めてまいりました。 

眼瞼下垂のような生活改善のための治療であったとしても
手術まえを知っている人が 手術後の人に出会って その変貌に気づくと
『整形』したのか?と聞かれることがあります。
その言葉には ある種の侮蔑が含まれている、と
・・・わたしたちはなんとなく共通の気持ちを もっています。

だから気になる。
だから公表するのをためらってしまう
『整形』(=顔をいじる治療)に対するタブー観があるうちは
眼瞼下垂という病名も 世間には認知されにくいのかもしれません・・・。

女優の高畑淳子さんが、数年前に眼瞼下垂の手術を公表したように
その数年前には、当時の韓国の大統領が自身のまぶたの手術を公表したように
わたしたちも 自分の周りの人に
「がんけんかすいという まぶたの病気があってね・・・」と伝えていってもいいと思っています。

眼瞼下垂で悩んでいる人は本当はたくさんいらっしゃるのですが、
一般の人には、この病気自体が ほとんど認知されていません。
だから当事者の皆さんは「自分だけ・・・」と思ってしまう。
悩んでいても、それをなかなか表に出せなかったり、隠そうとしたりする。
でも、
認知されないからといって 卑屈になる必要はまったくなくて
まして 隠そうとする必要はまったくなくて。
ただ、そうはいっても いきなりカミングアウトする勇気なんてないって思う人も
多いのが現状なのかな?と 思います。

そんな人たちは、思いを共有できる人に語るだけでもいいと思いますよ。
一人で抱え込んでいるよりは、ずっと あなたの「こころ」が楽になります。

眼瞼下垂になってしまったのは悲しいし変えられない事実だけれど、
手術をしてよかったなあと思う人が一人でも増えて欲しいし
手術を受けた人たちが 揶揄されないような世の中を 本気で創りたいと願ってます。

手術はしたけど つらい 悩んでいる
そういった人たちも まだまだ多いのですが
笑顔がひとつでも増えるように 
眼瞼下垂 この病気を理解していただくための活動は
これからますます がんばってゆかなくちゃ!と思ってます。

眼瞼下垂と『整形』にまつわる話は 今回で終わります。
お読みいただき、本当にありがとうございました。

眼瞼下垂の会・代表
大場美津子

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