「こんなはずじゃなかった!」
シリーズ企画「眼瞼下垂のおーばが語る『整形』のおはなし」
3回目の今回は
「こんなはずじゃなかった!」
ということについて 考えてみたいと思います。
大きな期待を胸に眼瞼下垂の手術をしても、その出来上がりに100%満足するのはむずかしいことです。
大抵、あれ?もうちよっと左右のバランスが良くなると思っていたのに、とか ここのラインがなんだか不自然なんだよなあ とか、眼の奥が突っ張ってしまって辛い とか。
「こんなはずじゃなかった!」という気持ちも
それが容認できるレベルなら 徐々に新しい自分の顔にも慣れてゆくことができると思います。
しかし一方で、「こんなのは手術の失敗だ!」と怒りをあらわにする人たちがいます。手術前に描いていた自分なりの手術後のイメージと現実に大きなギャップがある場合です。
どうしても「自分の顔」が許せなくなります。
手術なんかするんじゃなかったと思っても 手術前の自分に戻ることはできません。
抑うつ状態や引きこもった状態になるケースも少なくないですし
病院や医師を攻撃するという行動にでる場合だってあります。
納得できない患者は、いろんな病院で手術を繰り返す人もいます。
時にメンタルヘルスの診療科への受診を促されるのですが
お薬を処方されたとしても、簡単には解決しません。
「こんなはずじゃなかった」
という思いは、患者さんにとっての悲劇であることはもちろん、
執刀する医師や その病院のほうにも悲劇だと思います。
どうにか このミスマッチを解消したいですよね。
いろいろ考えてみたのですが、医師と患者がよくコミュニケーションをとって 双方が納得した状態で手術に臨むというのが 最良の方法であろうと、私は思っています。
そんなの現実的じゃないよ、と思う人もいるかもしれません。
でも、
私の耳に入る評判の良い医師は、患者の話をよく聞いてくれています。
びっくりするくらい長い時間をかけて、説明してくれます。
評判の悪いほうの医師はというと、「一方的に説明をまくし立てるし、なんだか有無を言わさぬ雰囲気」という。
つまりは 患者も人の子、医師も人の子。
信頼関係が構築されているかどうかは
かなり 満足度に影響していると思うのです。
そう、それは手術の実際の出来以上に。
なので 今回は執刀する医師に、あえて言いたいのです
「こいつもどうせ文句を言うぞ」なんて思いながら患者さんと向き合っていたなら
あなたの実績も 評判も あっという間になくなります。
どうか
目の前の患者さんには 誠心誠意 向き合っていただきたいのです。
そしてやっぱり患者さんの皆さんにも、ひとこと。
自分の受ける手術のことをなにもかも「お任せ」するのは、責任を放棄したこととおんなじことです。
「私はこうなりたいの!」ということをしっかりつたえるのはあなたの責任です。
ほんわかした理想だけを頭の中に思い浮かべているだけじゃ、相手には伝わっていないのですよ。
自分のカラダのことですもの
とことん「モノを言う患者」になってほしいのです。
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