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銭湯の廃業

お遍路を続けてきて思ったのが、銭湯の廃業は突然だ、ということ。

いつか行こう、なんて思っていても、知らない間に廃業していた、なんてことは日常茶飯事だ。

まだ銭湯経験の短い私。銭湯お遍路は今年はじめたばかりだけれど、行こうと思って行けなかった銭湯は、都内だけでも20軒は下らない。

以前書いたが、新宿区「松の湯」なんかは、学生時代から知っていたものの、二十年の時を経て、廃業直前に漸く行くことが叶った。そんな想いをしないためにも、行こうと思ったらその週にでも行こうと思う。

どの銭湯にも廃業になってほしくないけれど、特に廃業になってほしくないのは、ホーム銭湯であり、近くのお年寄りに親しまれている銭湯である。私だけではなく、近くの住人に愛され、通われ、顔と名前も一致するような常連さんに親しまれるお風呂屋さん。廃業しても、すごく困るということはないけれど、町の灯りがぽとっと消えてしまうと、そこで温まっていた人間関係や気持ち、そして物理的にもお湯の営みがなくなってしまう。そう、困らない。だけれど、ぽっかりどころではない大きな穴ができてしまい、それは代わりの何かで埋めることのできない、塞がらない穴なのだ。

銭湯ファンのどんな行動が廃業を食い止められるかわからない。店主の高齢化、設備の老朽化、客足の減少など、廃業の背景にはいくつか理由があり、店ごとに抱える課題もバラバラだろう。

なるべく飲み物は銭湯で買う、名入りタオルが売っていれば有無をいわさず買って配る、毎日お風呂関連の記事をアップする・・。どれだけの後押しになるかわからないが、今の私にできるのはこれだけ。毎日続けられることをしていきたいと思う。

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