曲輪のお盆制作②

2022.8.28.
講座制作は2日目に続く・・。
今日も早起きして、10時までには教室に到着。いやあ、朝早いねえ。

昨日は、漆の色を選び、顔料と漆液を混ぜてお盆本体に1色塗りをしたところまで。
私は黒色を作って、塗ったのですね。

昨日の19時頃に塗り終わったので、まだ半日くらいの乾燥ではあるけれど、しっかり色も乗って、いい感じ!

復習すると、お盆の木地は「すり漆」、「木地呂漆」と呼ばれる透けのある茶色い漆で着色するので、基本的には漆の地の色=茶色っぽい色ということになる。ちなみに私は、黒を深味のある色にしたいこともあって、木地呂漆に黒の顔料を混ぜた色漆にしたのですね。
一度目は、木地への吸い込みが多いので、テレピンといわれる薬剤で希釈したものを絵筆で塗り、拭き紙というわしゃわしゃした紙で拭きあげます。
そして漆が乾いた後、何度かすり漆を行い、好みの質感になるところまで重ねていくのだそう。

サンドブラストで削ったところとそうでないところも、輪郭がきりりと見えていいじゃないの!

では次の行程。

お盆に表情を加える一つの技法として、ほんのりと輝きを増すため、金属粉を載せていきます。載せるポイントをセレクトし、載せたい箇所の周りをマスキングします。筆やスポンジを使って漆を付け、その上へ粉を蒔き、乾いた後に表面を磨くと金属光沢が得られるのですね。そして、上から漆を重ねた後に研ぎ出すと、木地の凹凸や重ねた色を反映した複雑な表情が生まれるのだそう。
あまり金属粉の割合が多いのも好きではないので、蓮の葉っぱと蓮の実の一部だけ載せることに。

一般的なやり方としては、白色の漆で金属粉の糊にするそうなのだけれど、試しに葉っぱのところは緑の漆を作って塗ってみよう。
理由としては、重ねる漆の色を変えると、木地の凹凸によって重ねた漆の透け感が変わるので、黒い部分、緑の部分が、ちらちらと見えて表情を強調する効果になるといいなあ、と。

今回の金属粉は、錫(すず)。
こういうものなんですね。
ささっと漆を載せて・・。

フリフリと錫粉を振りかけて・・。

漆と錫粉の微妙な色の変化を作るために、一部の葉っぱだけ錫粉の上からさらに緑の漆を載せてみます。漆は乾くと色が暗くなるけれど、経年変化というか、時間が経つと明るく発色して顔料そのものの色のように、鮮やかになるとのこと。

一度乾かして、今日の最後のお盆の作業は、全体を地の色で塗って終わり!ではまた来週、続けましょう。

これとは別に、小さな丸いお盆も二枚あり、そちらも黒、朱色(厳密には赤口という色)を塗って乾かし中。
来週はスタンプで絵付けをして、かわいく仕上がるかな??

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