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私の好きな短歌 #3 | この町の見知らぬ人と
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Xで、「 #撃ち抜かれた短歌を語る 」というタグがトレンドになっていました。
#撃ち抜かれた短歌を語る
— 深水英一郎(短歌) (@fukamie) November 24, 2023
ハッシュタグ企画です
出会った瞬間、衝撃を受けた短歌はありますか? pic.twitter.com/w8BPdJEiRH
面白くてずーっと眺めてしまった。
わかるぅ〜、わたしもわたしも〜!!っていう歌もあれば、全然知らなかった…なにそれ…ズキュン…♡ というものもあるし、全く撃ち抜かれなくてどういうことだろうと考え込んでしまうものもあって。つくづく短歌って面白い。
短歌をかじりはじめてまだ日が浅いけれど、私の撃ち抜かれた短歌といえば、これかな。
この町の見知らぬ人と一本の大根の上下分け合ひ暮らす(大松達知)
「しびれる短歌」の中で紹介されていて初めて知りました。
この歌を知ってから、スーパーで半分の大根を買うたびなんだか愉快な気持ちになるし、心強いような気持ちにもなるし、でもなんだかちょっと怖くなる。
いま、この大根の片割れを食べている誰かが、幸せでありますようにと祈ることは、平凡な暮らしの中にぽんと色がつくような、ちょっと豊かなことだと思う。
もう、この歌を知る前には戻れない。私は半分の大根を買うたび必ず、大根の片割れを食べている誰かのことを思うようになってしまった。たった31文字で見え方が変わってしまうのだから、短歌って、すごいねぇ。
岡野大嗣さんが "「撃ち抜かれた」と言うより「住み着かれた」と言いたい短歌もあるなと思った" とXに書いていたけれど、私にとってこの短歌は確かに「住み着かれた」タイプの方かもしれない。
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