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京都市長選2024から見える、「マトモさ」と「気持ち悪さ」

2/4投開票の京都市長選、野党陣営(福山和人さん)の街宣の様子をXや配信で見ていて、これは野党・いや、人前に立って活動することの見られ方みたいな問題を感じたので、整理のために備忘として残す。

京都市長選結果→

既知の通り、自公立国民の4党が推薦した「素手で便所掃除ジジイ(略して「すでべん」)」の松井孝治氏が福山氏を抑えて当選した。
なぜ福山陣営が負けたのか、理由は様々あるがそのうち、野党側にとって思い当たるもので改善できそうなものがあることについて書く。

それは「いかに、朝仕事行って夜帰ってくる”普通の社会人”に引かれない」選挙活動をするかだ。福山陣営を例にとるが主に二つ。
①候補者をかたどったお手製のかぶりものや、オレンジの〇〇っしーみたいな変なキャラが街宣にあったとんでもない違和感(後者は画像見つからなかった、見つかりました。お知らせくださったかた、ありがとうございます)

お手製のかぶりもの


見た目は〇〇っしーで、色はおはようカラー

「あのな、一体どこ狙いなんだよ!?」と声を上げてしまった。政治に興味ない、スルーする人の注目を浴びようという意図なのか分からないが、とにかくぎょっとする。その内輪のノリに。そんな凝ったのやってる暇あったら他のことできるでしょ、てのに。普通の常識ある大人はささぁ~と波が引くように通り過ぎるよ。誰も演説立ち止まって聞こうとしないよ。どっかの宗教の勧誘のように見えるし。
②高さ揃ってないプラスター持ちながら内輪でおしゃべり
→3日、マイク納後の駅での宣伝。これも、配信してくれた方のツイキャスを見ていたが、5~6人ぐらい横一線に並んでいたがプラスターを持つ位置がバラバラ。かつ、一人支持者の方が割って入って、プラスター持っていた一人とずっとしゃべっていたのだが、そのマダムが持っていたトートバッグが邪魔で字が一部見えなかった。
あのですね、その内輪感にすごい引くんですが。特定の支持政党や政治家を持たず、特に活動もしていない一般市民にとっては。仲よしごっこは今ここでやるな。終わったらいくらでもやってくれ。

福山さんらしい選挙にしよう、楽しくやろうという気持ちはわかる。だが、選挙はいわば戦いで、相手を負かさないといけないので、「やってる本人たちが楽しいか」よりも、「どうやったら、政治に関心のない人もひきつけられるか」、見せ方・外向きの視点の方が大事だ。
なので、時には「らしくない」こともしないといけない。いや、言葉を言い換えると「オーソドックス」にする。政策は、いくらでもその人の色を出していいが、あくまで手段として、「見せ方」の選挙方法は王道にするということだ。

<対策>
・変なゆるキャラとか、八王子市長選挙の滝田候補陣営の井戸端ミーティングなどはやらない、候補者と応援弁士の街宣一本でやる。
・挨拶している間、陣営はお手伝いしている側のため、候補者に話しかけない。
また、陣営同士での不要なおしゃべり(連絡事項などはOK)はダレている感じを与えるためNG。
・プラスターやプラカードなど、持つなら持つで背筋を伸ばして持つ。
複数人で立っている時は、なるべく高さを合わせる。

<結論>
悔しいけど、「普通の社会人」が引かなくて「マトモ」だと思わせるコーティングが必要だし、すべき。自民党や維新はそれができてて、全く中身は社会不適合者だし反社でろくに有権者のこと考えてないくせに「あらマトモなのね」と思わせて票が入る。悔しくないか?私は書いてて悔しくなってきた。

私だって、今は一政党の支持者で街宣をするが、ちょっと前は通り過ぎる側だった。その立場にしてみれば、変なキャラが突っ立ってたり、陣営同士がくっちゃべってたら立ち止まって話を聞く気は失せる。そして「野党はだせぇなあ、あれで勝てると思ってんのかよ。だから政権取れねぇんだよ」と呟いてその場を後にしていただろう。

普段政治の話しない、見向きもしない(できない)、職場と家の往復する「普通の社会人」に引かれない表情、身のこなしが必要ということだ。大学のサークルとは違う。公に訴えるんだから仲よしごっこやってる限り、野党は永遠に勝てないと思う。
見かけの問題なのだ。当たり前だが政策は福山氏の方が本当に実現してほしかったが、なんせ見せ方がダサかった。あれで離れた人も多いのではないかと思う。とにかく「気持ち悪い」のだ。

この世は、気を抜くとなんとか詐欺とか、マルチとか仲良くなるとそうだった、みたいなケースがある。2022年7月以降はなおさらだ。今の生活でさえ大変なのに、これ以上変なものに巻き込むな、見せるなといったのが本音だろう。ただ、政治は大きいものだからこそハンドリングは難しいが、構造的な問題を変革する可能性があるし、そうされるべきものだ。
あなたたちのことも考えてますよ、と内輪ノリを一切排除し、しゃんと背筋を伸ばし、明るく挨拶しながら候補者は自信たっぷりと政策を語る。
サポーターは積極的に、すぐ通行人が手に取れるところまでビラを差し出す・プラスターやカード持ってるなら胸を張って高さをそろえて持つ。これだけで、だいぶ関心の目がいくと思うし、「野党やるじゃん、かっこいいじゃん。まともなことも言ってるし、票入れようかな」と思ってくれる人が増えると思うのだろうがどうだろうか。
もちろん、一サポーターとしても来るべき選挙に備え、自戒の念を込めて実行していきたい。

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