【第10回】神戸から世界へ!耳で味わう音を届けるバンド「みみみ食堂」の音楽への思いとは
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みみみ食堂は、関西出身の こんそめぱんち☆木村(Vo,Gt)、みーちゃん(Vo,Ba)、後藤タカヒロ(Vo,Dr)によるバンド。2018年に結成し、日本各地で精力的に活動している。彼らのオフィシャルWebサイトの紹介では、目指すは「神戸から世界へ!」耳で味わう音楽を届ける音の食堂。とあるように、食と音楽の融合が特色の今勢いのあるバンドだ。そんな彼らの音楽の始まりは?今の想いを聞いてみた。
■みみみ食堂というバンド名の由来は何ですか
みーちゃん:語呂がいいからですね。あと、耳(みみ)で味わうという意味の、耳味(みみみ)という意味でもあります。
■メンバーそれぞれが音楽に出会った経緯を、一人ずつ教えてください。
みーちゃん:私は中学生の時がきっかけです。三つ上の姉がipodを買ってもらっていて、それを借りてイヤホンで音楽を聴いたんです。
その時に、今まで感じなかったベースの音に感動したんです。めっちゃこの楽器かっこいい!と思って、高校で絶対軽音部入るぞ!と心に決めて軽音楽部でベースをはじめたのがきっかけです。高校卒業の時に、バイト先の先輩に誘ってもらって19歳の頃バンド活動を始めました。
後藤:僕はきっかけは…モテたいしかなかったです。高校二年生の時にそう思って歌を始めました。楽器を本格的に始めたのは22、3歳の頃ですかね。そのころにギターを始めました。ドラムはみみみ食堂をやりだしてからです。きっかけは本当に最初はモテたいだけでしたね。
木村:僕は高校三年生の時、当時好きだった子が「従兄のドラムがかっこいい」って電話で言ったんです。頭むしゃくしゃして、キー!ってなって、ギターを始めました。俺だってできるんだ!て。
■みみみ食堂のバンドの特徴として、楽曲やイベントなどで食と音楽の融合がテーマになっているように感じます。食と音を掛け合わせようとなったきっかけは何ですか
みーちゃん:みみみ食堂の中でも、きむ兄がチャームポイントになっていて。見た目もインパクトがあるし、見ため通りきむ兄はめっちゃご飯も食べるし。みみみ食堂が大切にしているペコペコソングという曲があるんですが、この曲に込められた想いっていうのがあって。
きむ兄はいつも「何を食べるかじゃない、誰と食べるかが大切だ」って。ライブも同じで「何を聴くかじゃない誰と聴くかが大事」て話していて、「食」って皆が触れるものだから音楽のイメージと絡めてもらいやすいなと。だから今までのグッズやイベントも食にちなむことが多いですね。後は、きむ兄の生い立ちがあったからこそでもあります。
木村:僕、母子家庭で。母親がスナックのママをしていて、弟もいるんですが、僕たち兄弟が子どもの頃母親が「子どもたちにお腹を空かせないように」って毎日一生懸命働いてくれていて。母は仕事で家を空けることが多かった中で、炊飯器にご飯を用意してくれて。食卓はスーパーのお惣菜や王将、マクドとかすき家の食べ物を置いてくれていたんです。そんなご飯の時間を過ごしながらも、時々お母さんの手料理があって。毎日みんなで食卓を囲むことに憧れはありました。皆で食べられるご飯がやっぱり嬉しいなって。
普段から日常にあるとそんなに特別に思わないかもしれないんですが、そんな思いはありますね。オリジナルのお米の販売は、ご縁があって繋がって。そのお米を多くの人に広めたいなって想いがあったからですね。
みーちゃん:きむ兄が、わりと何かと何かを掛け合わせることが好きで、食と音楽だけでなくて人と人を繋げることとか背中を押すのが得意だなって思って。みみみ食堂がライブでよく被っている帽子もそうで。
この帽子も、ハンドメイドで作ってくださっているかたすみ。さんという方がいて、私たち個人的にも可愛くてこの帽子が好きで。ある日きむ兄が「物販でコラボで販売しよう」と提案して売るようになったんです。そうしたらかたすみ。さんのことも、もっと多くの方に知ってもらえるし「その帽子可愛い私も買いたい」って言ってもらえることが増えて。きむ兄はそうやって何かを絡めて工夫することが得意なんだなって思います。
Instagram: @katasumi.k
■みみみ食堂の楽曲はどのようにつくられているのですか
みーちゃん:楽曲は、きむ兄が作っています。そこに皆で楽器を乗せていってという感じですね。
木村:一行何か文があったら、その前後に合う言葉は何かなという考え方で作ることが多いですね。一番伝えたい言葉があったとして、そこに自分のストックの中から一番寄り添える言葉を組み立てていくことを意識していますね。
曲によっては結構時間をかけて作る楽曲もあるし、パッとできる楽曲もあったりします。「あしらい」という曲は「あいつなんか大したことない」というフレーズが一行目にあるんですが、SNSなんか見ていて誰もが感じる気持ちを表現したんですけど、あの曲は10分くらいで書きましたね。
普段から気付きを大事にしようと思っていますね。
■みみみ食堂は、3人ともが多方面で活躍されています。デザインや映像、モデルなどで活躍されています。今後それぞれが描く目標はずばり何ですか
みーちゃん:みみみ食堂に入ってから、絵やデザインをのびのび表現してカタチにできるようになったんです。グッズの案を出したりしながら、楽しいなって感じながらやらせてもらっていて。
新しいな、これ好きやなと思うことを、好きだと思える人たちとやっていきたいなと思っています。自分が好きな人たちと作り上げたエネルギーを、多くの人に渡せたらなと思っています。どちらかといえば私の気質的に、凄くマイナスな人をゼロにするという考えよりは、日常楽しく過ごしている人たちの毎日をもっと楽しく!できたらなって思っています!
後藤:僕は写真や映像を撮ることが好きで。みみみ食堂の面白いところが、きむ兄が脚本を考えてくれてそれに合わせて僕が撮って、みーちゃんは繋がりが幅広いから女性出演者の方を連れてきてくれて。みんなで作るものが多いんですよね。きむ兄は編集もしてくれたり、パッケージでMV撮影の依頼が来てもいいくらいに、音楽以外でもみみみ食堂のメンバーの活躍が更に広まったらいいなと思っています。
多方面でそれぞれの良さを知った方が、みみみ食堂のライブに来てくれてフィードバックができていったらもっと楽しいなと思うし、ライブ呼んでくれて写真も撮ってほしいという声があったら僕は喜んで撮りに行くしそういうオマケ的なカタチでも僕は良いと思っていて。
みみみ食堂から繋がって、色んなカタチで様々な分野で可能性が広がって、それがまたみみみ食堂に戻ってくるような。そんなカタチがあればもっと面白くなるなと思っています。
木村:僕の来年の目標は、結果を出すです。誰が見てもわかる結果を出したいなって思っています。もう6年やっているから、そろそろ何かバーン!とした結果を。「めっちゃ好きです」とか「めっちゃいい人」とか。いい音楽をする人って山ほどいると思うんですけど、やっぱり結果を出さなきゃ難しくて。
このスペースドッグを中心に、献立フェスを中心に結果を出したら、もっと周りの仲間もボン!と上に上げられるから。結果って何やって思うかもしれないけれど、自分たちだけで満足していたら足りないと思っていて。頑張っていきたいなと思っています。
■具体的な今後バンドとして目指す場所や目標は何ですか
みーちゃん:毎年私たち一枚CDをリリースしているんです。来年は6月にリリースすること、それに合わせて神戸のチキンジョージで単独ライブをするんです。3年前くらいから毎年それに向けて動いていて、私たち今までアコースティックの形態が多かったんですが今年2024年からバンドセットですることが増えて。今後もバンドでの活動をもっと強化していこうと思っています。
来年のチキンジョージでの単独は、一年に一度の大事な舞台なので去年の自分たちを超えて更新するところを観てほしいポイントだなと思っています。
木村:来年のチキンジョージはライブレコーディングじゃないかな?
みーちゃん:そう!ライブレコーディングをしたいってみみみ食堂結成の頃から話していて。でも、久々に劇もやりたいなあ。2019年にライブで音楽と演劇をしたんです。当時はみみみ食堂という名前では無くて。
みみみ食堂が結成前、実は一番初めは私ときむ兄がユニットをしていて
後藤くんが加わってハンバーグハンバーグっていうバンド名になって。名前がこれまでの活動の中で変わってきたんです。
その変化の中で、きむ兄が脚本を書いて、ライブの合間にお芝居を入れるようになっていたんです。何年くらいしていたかな。
木村・後藤:3年くらい?
みーちゃん:そうそう、舞台の合間に早着替えがあったりとか大道具作ったりとか(笑)2021年頃からは通常のライブのカタチになって今にいたるんです。
木村:ライブレコーディングの時に、過去のリバイバルやったら面白いかも
後藤・みーちゃん:それは面白い(笑)
みーちゃん:昔より音楽は洗練されてると思う、昔はライブの練習よりお芝居の練習ばっかりしてたもん(笑)
一同:(笑)
みーちゃん:当日どんなライブになるか楽しみにしていてほしいですね!
■最後にファンの方や読者の方にメッセージをお願いします
みーちゃん:みみみ食堂はサブスクに音源があるので、聴いてもらえたら嬉しいなという想いと、私はみみみ食堂の魅力は音楽だけじゃないと思っていて。きむ兄の話すユーモアだったり、3人とも笑うのが好きだから、演奏しているときは真剣で。それ以外のMCだったり、音楽以外の魅力も、ライブに来てもらったら凄く知ってもらえると思うので是非お会いできたらとても嬉しいです。
後藤:一言で言うならば「みみみ食堂を召し上がれ」ですね。楽しんでもらえたらと思います。
木村:僕、朝からずっと頭の中を支配している言葉があって。
人ってよく「忘れない、忘れたくない」っていうじゃないですか。忘れないことが大好きだと思うんです。だけど、人は忘れていくと思うんです色んな事を。でも、“音楽”は携わってくれた人のこと忘れないんじゃないかなって思って。音楽はあなたのことを忘れないよって。そんな思いが朝から巡っていていつか歌にしたいと思っているんです。
この記事を読んでくれている方がみみみ食堂の音楽を聴いてくれて、今話した歌が聴けるときがくるかもしれない。今後も楽しみにしていてください。
みみみ食堂:ありがとうございました!
みみみ食堂の各オフィシャルSNSはこちら!
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いぬまるあゆみ編集後記
今回、みみみ食堂の皆様にインタビューをして私自身大きな気付きがありました。音楽は一人でつくるものではないということ。そして、楽しむことをもっと楽しむという言葉を聞いた時に、みみみ食堂の楽曲を聴いてどこかほっと安心できるのは、メンバーそれぞれが楽しむことに全力を注ぎ届けているからなのだと。みみみ食堂のメンバー一人ひとりが多彩でマルチなのは、それぞれが自分の可能性に向かってひたむきに進んでいるからだと感じました。今後の彼らの活動は、音楽シーンに携わる人を丸く囲んで輪を繋げていくのだろうと実感したインタビューでした。
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インタビュー:いぬまるあゆみ