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Netflixで「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」観た

基本全話泣いた。もちろん外伝も番外編も観た。泣いた。劇場版はまだ観ていない。観ないといけない(使命感)。多分原作も読まなければならない。

四十路のオッサンが夜中に酎ハイを握り締めながらタブレット端末に向かって嗚咽する地獄絵図。

ものすごくざっくり解説すると、

「戦争の最中に兵器として生きてきた女の子が、『手紙』を通じて人の『こころ』を理解していく物語」

ですが、どこかで書いてあったように、色んな意味でこれを京アニがアニメ化したことに意味があったように思います。

もちろん全話最高なんだけど、やっぱり後半かなぁ。

ヴァイオレットが自身も含めて「戦争の真実、残酷さ、そして人生の美しさ」に気づく8話~最終話までの流れ。

どの話が、というより物語の流れとして最高。

思い出しただけで今も涙ぐめる。

簡単に個人と個人が繋がって、テキストデータを送りあえる世の中になったからこそ、言い難くなってしまったことってありますよね。

簡単に短い言葉で軽く済ませてしまう前に、もう一回ちゃんと机の前に座って、書いて、消して、書いて。

考えて、綴って。

字が汚いから手紙を書くのは好きじゃないんですが、想いを伝える行為に手紙を選ぶってそれそのものに意味があると思うんですよね。

簡単には言えないことだからこそ、ちゃんと相手に届いて欲しいからこそ、ずっと残って欲しいからこそわざわざ紙に字で書く。

書く字のクセや行間、句読点や改行にまで想いが乗ってしまう。

だからこそ難しいというか。

この物語の主人公(たち)は自動手記人形、つまり代筆屋さんなわけですけれど、人の想いを汲み取って文章にする、ってどんな高度な技術だよと。

どちらかというと医者に近い。と、思う。

時代背景も見事というか、手紙が生きる舞台だから当然電気以前、戦後すぐ。

いたるところで分断が起き、愛する者たちが別れ、傷を負っている。

終戦による再会への機運と新しい日々への憧れと不安。

そんな中届く待ち人からの手紙。

もちろん決して幸せな内容ばかりではないけれど、

そこには書いた人の想いが、温もりが確実に宿っている。

書くことで、ヴァイオレットは意味を探す。

あの人が最期に言った、「あの言葉」の意味を。

観終わって結構経ってる上に今でも感動の余韻が残ってて感想が支離滅裂になってますが、全宇宙のアニメファンに観て欲しい。ってかアニメファンじゃない人にも観て欲しい。つまり全宇宙に配信されるべき。

アニメの絵柄って好き嫌いあると思うんですが、京アニの作画は神なのでアニメとっつきにくいって人も大丈夫(主観です)。

単話だけ切り取ってみても面白い。

単話でこの物語の本質を掴む、ってことでは5話と11話が個人的にオススメ。

久しぶりに「頭カラッポ系(どれとは言わない)」以外のアニメ見て、感情移入しまくったんで疲れましたけど、改めて京アニに拍手を送りたいですね。ありがとうと。

そしてこれからもこんな神作品を世に送り出す集団であって欲しいと切に願います。


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