売るほどあります

 ステージに立つ人から過去何度か「開演したら客席にお客さんが一人も居ない夢を見た」という話を聞かされたことがある。夢というのは頭の中にある記憶や未来の期待や不安なんてものが意図せず引き出しから開けられ脳内に投影されるといったことらしい。かく言う自分もオトダマ開催当日の朝「大変です!前売りが0枚です!」なんて報告を受け、慌てて泉大津の駅前にチラシを配りに行き、会場入りした出演皆さんに土下座してまわる、なんて笑えないような笑える夢は何度も見てる気がする。すぐ忘れるのであまり覚えてませんけど。

 完売した年もありましたが殆どの回で
「チケット売るほどあります!」との嘘偽りない常套句を発してました。
そして今年も、、、
ご多分に漏れずの様相です♫(笑いながらひきつっている)

 振り返ると即日完売なんてことは一度もないなぁ。(おそらく今後もない)
確か3年目の年、Coccoさんに「売り切れないフェスってあるんだ!」と驚かれたこともあります。いきがって「完売したら当日まで宣伝する楽しみが無くなるから、敢えて売り切れないような組み立て、告知の方法を絶妙に取ってきたのだ!」と強がってみたり。
その何割かは本音で、当日までこちらもお客さんも楽しめるよう、ど〜でもいいことを煽ったり、まぁまぁ特別なことをシレッと告知したり。過度な触れ込みをしないことも心がけてきました。

 しかしあと何割かの本音は、早い段階でご来場くださる方の人数が分かると運営的にとても助かるのもあります。
 何がと言いますと。
 まず当日までお金の心配をしなくていいのは実務、精神衛生上とてもありがたい。
 収入見込みギリギリのラインで客席のレイアウト、スクリーン有無、トイレ、飲食、バス各々の数出し、警備、アルバイトさんの配置etc…を決めていくのに前売りの数が一定数届くとイベントを遂行する上で、とても助かるのです。
 しかしながら自分がチケット買う立場になると2ヶ月先のことなんか分からないし、いつも直前に買ってますからね。お客さんの気持ちもとてもよくわかります。こんなのは主催者の勝手ですから気にせずで大丈夫!
予定が立つ方だけ気にしてください。(どっちやねん)


 昨年時期を春に移して分かったこと。
季節的にやはりとてもすこぶる、気持ちいい。
初日11時の羊文学の演奏は「快晴の空に音が溶けていく」なんて稚拙な表現しか出来ず申し訳ないですが、いやそれはコロナ禍の苦渋もあいまって待ち焦がれた夢のような瞬間でした。この感覚が欲しくて野外イベントをやっているのだと。
 この会場は大阪で唯一「音量規制」が伴わない会場。(「関西で」と言って良いかもしれない)思い切り音が出せるという強みは「アクセスが遠い」というデメリットが付き纏い、交通の便が良い「メリット」は、音が十分出せない「デメリット」とどうしてもセットになります。
 お客さん、出演者皆さんにご足労おかけして会場へお越し頂くのはこの選択ゆえになりますのでどうかご了承ください。

 昨年、ガイドライン的に未就学児の方入場不可にしてしまった分、今年は親子連れでもお越し頂けると嬉しく思います。目処がついたら例年あったお子様エリアも作りたい。
 来てくださった方が空と風と夕日と夜それぞれで素敵な音楽に浸って、美味しいご飯とお酒が飲めて、芝生で昼寝したり、ボーッとしたり。特別な1日になるよう努めたいと思います。
 以上、チケット発売中との宣伝をブログに変えてみました。
 
*過去何度か書いてることと内容が被る部分もありますが、初見の方に向けてお伝えしたいこともあるのでご容赦ください。通勤の合間とか、少し出来た時間にでもお読みくださると幸いであります。暇を見つけて雑感的に綴っていきたいと思います。