見出し画像

地球のはなし DVD

 私はめったにテレビの録画はしなかったのだが、好みの映画はビデオに録った。たまに温泉のことなどで出演すると、家の者が録画してくれた。家内自身のテープもある。孫が生まれてからはそのビデオも加わって、溜まったテープはかなりの数になっていた。保管場所に困る。

 半年ほど前、懐かしい西部劇を見たら、画質がえらく悪い。調べてみると、劣化したのが少なからずある。カビが生えてしまったのもある。

 そんなこんなで、最新の記録媒体であるDVDに移すことにした。と書くと、電子機器に通じているようだが、実際は、DVDの本来の意味さえ知らないのである。

 それでも、装置を購入して、テレビとの接続を始めとする準備は店の人にしてもらって、なんとか取扱えるようになった。簡単とも言えるが、ちょっと複雑なことをしようとするとてこずってしまうのは、現代機器に不慣れな旧世代のゆえであろうか。

 ここ数週間は、せっせとテープからDVDへ移している。おかげで、こんなこともあったのかと、忘れていた映像に再会している。それにしても、装置は低レベルのものでもそれなりの値段がするのに、DVDそのものが安価なのは、なんとも不思議である。

 そうこうして古い映画をダビングしていたら、かつての映画青年だった頃を思い出し、映画館に足を運ぶ気になった。観たのは「武士の一分」と「それでもボクはやっていない」。素晴らしく良質な邦画に出合えたのは、余禄である。
                           (2007.3.7)
【武士の一分:予告編】

【それでもボクはやってない・予告編】 

別府温泉地球博物館理事長の由佐悠紀が執筆し、新聞・雑誌などに掲載されたものを順次ご紹介しています。--


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?