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ととのい力が試される!サウナ水風呂なし「なしなし銭湯」5選@大阪

サウナブームの流れなのか、昭和レトロブームからの流れなのか、最近は「なしなし銭湯」でも若い方々を見かけるようになり、東京ほどではないかもしれませんが大阪でも銭湯ブームを実感する日が増えてきました!

「なしなし銭湯」とはサウナと水風呂がない銭湯のことです。

「なしなし銭湯」はこんな日にオススメ!

サウナと水風呂がお好きな方々の選択肢からはきっと外れてしまう「なしなし銭湯」ではありますが、なしなしにしかない魅力もあります。
身体のコンディションや気分によっては「なしなし銭湯」の方が良い日もあります。

肉体的に疲れ過ぎている日、私はサウナに長く入ることができません。たった3分も耐えられない…笑
そんな日はスチームサウナがある銭湯や「なしなし銭湯」に行きます。
筋肉疲労や足のむくみにはサウナよりも深い湯舟の水圧がよく効く気がするんですよね。

大阪の「なしなし銭湯」は湯舟の種類がシンプルなのでお湯の音が耳に入ってきやすくて、特有の心地よさがあります。
シンプルが故にお湯に浸かることの気持ち良さをくっきりと味わうこともできます。

できるだけ静かなところでぼんやり疲れを癒やしたい日にもオススメです。

というわけで今回は大阪の「なしなし銭湯」の中から5銭湯を厳選してみました!
(5つに絞るのに大変苦労しました…涙)

①いろは湯(大阪市中央区)

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谷町六丁目駅(大阪メトロ谷町線)から徒歩5分。
駅チカで市内中心部からも近く、アクセスしやすいと思います。

深湯
浅湯(電気風呂とジェット2)

こんな渋いお風呂屋さんがこんな立地にあるなんて!
初めて訪れた際は驚きましたが、中に入って入浴してみると近隣の方々に長く愛され続けていて、親しみやすい銭湯だと分かります。

湯舟の温度は気候によって設定を変えてくださっているように感じます。
真冬の寒い日にいろは湯さんは熱めの43℃ぐらいで、骨の芯まで痺れるようでとっても気持ちがいいんです。

浅湯の中には電気風呂と超音波ジェットがあります。

電気風呂は「押す・揉む・叩く」の3種類のパターンで疲れをほぐしてくれる「揉兵衛」に最近変わりました!
渋めの銭湯で揉兵衛がついているのは珍しいので、マニア的にはかなり興奮するポイント(なはず…笑)。

超音波ジェットは噴出口2つが横並び・縦並びの2種あります。
いろは湯さん以外の銭湯でも実は噴出口の並び方が違うことが多いので、パッと見は同じに見えても全てお試し頂きたいです。
水流が当たる部位が違うだけで気持ち良さが想像以上に変わるのが面白いです。

②大和温泉(大阪市生野区)

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寺田町駅(JR環状線)から徒歩15分ぐらいでしょうか。
桃谷駅(JR環状線)からも同じぐらいの距離だと思います。

2022年3月にリニューアルオープンしました。
先月リニューアルしたばかりです!

外観の変更や設備の増設などはありませんが、湯舟や排水周りのタイル、カランとシャワー、鏡などが新しくなっています。
大和温泉さんの味わい深さはそのままに、入浴に際して大切な部分を新調なさったのが素敵です。

地味な部分かもしれませんが、それなりにお金も時間もかかる点です。
何か設備を増やすよりも、もしかしたら大変かもしれない部分なので本当に心打たれました。

深湯
浅湯(ジェット3)
電気風呂

深湯は熱めで、浅湯と電気風呂は適温です。
多くの人が心地よさを感じられる温度の組み合わせになっています。

タイルがとにかく可愛い!
八角形の珍しい湯気抜き海底のようなエッチングガラスなども見どころです。

ジェットと吐水口が奏でるお湯の音楽を聴きながら芸術鑑賞ができます。
美術館に行くような気持ちで訪れてほしい銭湯です。

「ゆとのと」という銭湯が舞台の漫画の作者である泉紗紗さんのご祖父母様が営んでおられる銭湯でして、泉さんが壁やガラスに描かれたイラストも見ることもできます。

最寄りの駅からは少し距離がありますが、このあたりは銭湯が多いので、サウナがある銭湯に行く前の下茹でとして利用するのもオススメです。
冬はサウナ後に訪れると温熱効果が高まって疲れがとれやすい。

③太陽温泉(大阪市西淀川区)

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千船駅(阪神本線)から徒歩5分ぐらい。

大阪の端なのでアクセスがし難いような気がしますが、最寄り駅からは割と近いので、もっと多くの方に訪れて頂きたい素敵な銭湯です!

深湯
浅湯
電気風呂
超音波気泡&ジェット(七色に光る!)

太陽温泉さんもとにかくタイルが可愛い!
ハニカムタイルの床、お花のようなタイルがある壁、カラン周りのタイルなど、どれも素敵です。

淑やかに横座りする裸婦の像や、浴室の奥が窓になっていることも珍しい見どころだと思います。

お湯の温度は41℃ぐらいの適温に感じられましたが、温度よりも柔らかさが印象に残ります
とっても気持ちよくて、可愛いタイルたちを眺めながら静かに時間が流れていて、至極の温浴体験ができます。

時々出会うレインボーライティングの気泡風呂は気分がちょっぴり高揚しますよ。

④松の湯(大阪市淀川区)

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塚本駅(JR東海道線・JR山陽本線)からすぐ。

こちらは「なしなし」というカテゴリーは関係なく、個人的に好きな銭湯のかなり上位に入ります。

他に似たデザインの銭湯がなく、酵素風呂や肩たたき湯などの貴重な設備もあり、唯一無二かと感じられるほど温まる質のお湯が兎にも角にも最高で、一度入ると忘れられない魅力がオーバーフローしております!

深湯
浅湯(ジェット、肩たたきマッサージ装置あり)
酵素風呂(奥が電気風呂になっている)

アフリカ、古代文明…
そんなワードが頭をよぎる独特なデザインです。

深湯の熱さが疲れに沁み渡ります。
45℃ぐらいありそうな体感がありますが、たぶんそこまで高温ではなくて、もしかしたら42℃ぐらいの適温にも感じられる不思議な深湯です。
こうして書いている今も「どういうことやねん!」と自分でも謎です(笑)。

ミネラル湯浴泉だからかもしれないし、ミネラルはもう使われていないかもしれないし、本当に分からない。
でもどうかしてるぐらい温まりが凄くて、びっくりするほど疲れがとれるんです。

酵素の入浴剤が入っている湯舟が不感浴のような低めの温度だから、メリハリでこのように感じるのかもしれません。

水風呂の代わりはカランの水ではなく、低温の酵素風呂で代用できてしまうかも…
温冷浴ではなく「温温浴」という究極のととのい方を獲得できるかもしれません。

⑤昭栄温泉(寝屋川市)

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寝屋川市駅(京阪本線)から徒歩10分ぐらい。

激渋銭湯のジャンルに入っていてもおかしくない趣き深いレトロな銭湯ですが、意外なことに番台式ではなくフロント式です。
番台式は苦手だけれど超レトロな銭湯に行ってみたい方にもオススメしたい。

浴室に入ったら淡くて儚い豆タイルで造られた湯鉢に心が踊ります!

かなり広い浴室に大きなT字の主浴槽がドーンと構えていて、奥の壁に露天の岩風呂のような設えがあります。

深湯
浅湯(ジェット2、気泡)

初訪問の際、あまりの渋さにしばらく立ち尽くしてしまいました。

タイル類も見かけることが少なくなった貴重なものばかりですが、丁寧に清掃とメンテナンスを続けられてきたようで、状態がとても素晴らしいです。

脱衣場と浴室を隔てるガラスに富士と三保の松原が彫られているのも見どころ

ジェットと気泡の音が広大な浴室に慎ましく響いていて癒されます。
湯舟に浸かるだけでもこんなに気持ちよくなれるんだ!
とお湯の有り難みをしみじみと感じることができます。

お釜ドライヤーや昔ながらの肩たたき機が使い放題のようなスイッチになっています。
使ったら自己申告してお金を払うのかどうかなど、説明書きもなく…
分からないので自己申告した際、フロントは小学生ぐらいのお子様が留守番なさっていて120円でした。
高いのですが、可愛いし面白くて笑いを堪えるのが大変でした。

すごく懐かしい感じがする。
だんだん失われているけど、失くしてはいけない気がする大切なものが残っている素敵なお風呂屋さんです。

「なしなし」でととのったら、サウナ・水風呂でのととのいがパワーアップする

「なしなし銭湯」ではととのう力が試されるかもしれません。

湯舟とカランの水だけで気持ちよくなれる身体になったら、サウナと水風呂があるところでの気持ちよさが尋常じゃないぐらいアップしました。

「なしなし」を楽しめるようになるとサウナ生活を満喫するための選択肢が増えるので、普段はサウナメインで温浴をなさっている方々にも「なしなし」をオススメしています。

いつも通っている施設が週末は混雑しているのが嫌だなーと思ったりするときは「なしなし銭湯」でゆっくりとお湯に浸かって、ととのい力に磨きをかけてみるのはいかがでしょうか?

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löyly girl(ロウリュガール)
「湯快な毎日」がモットー。
銭湯で毎日温浴をするようになってから身体の様々な悩みが寛解し、銭湯を後世に残す重要性に気づく。温浴の素晴らしさを伝えていくために銭湯で働いています。ゆとなみ社(みやの湯・門真市)勤務。
https://twitter.com/loylyg

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