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チェーン店でもお店によって味が違うのはどう言うこと?

「判断のあるところにばらつきあり」ノイズとはばらつきのこと。

丸亀製麺を愛する私としても一番好きな場所があります。チェーン店なのに行列ができている。そんな場所を探して見つけた場所に今日も行っていた。そこではおばちゃん達がお客と話し、途切れることのないスピードでうどんを作っていく。

私の嫌いな店舗では学生が喋りながら、店長はどうしよう?どうしよう?とわちゃわちゃしている。

同じ丸亀製麺なのになぜこんなにも違うのだろうか。そこにはわずかながらの土地柄と、ノイズ、バイアスなるものが隠れていた。

そんなノイズを認知心理学者、行動経済学者、経営学者が解き明かす作品が上下巻で紹介されている。

チームを理解するために自分のノイズを知ることは大切かもしれない。


◯題名

NOISE 組織はなぜ判断を誤るのか?(上)

◯ひとこと


まとまりのその先へ

◯課題の提示・共感

目的にチームや企業で動く際にバラついた行動をしてしまうことってないでしょうか?少なくとも方向性が同じだけではNOISEが起こり続けます。本業の介護現場でも会社名は一緒でやっていることも同じなのに施設によって全く違います。

このようなことが起こるのがなぜなのかを本書から学べます。

◯本から得られるもの

・チームの一体感を生み出す方法がわかる

・ノイズとは何かを学べる

・実際にノイズがどのように起こっているのかがわかる

・自分のノイズを測ることができる

◯著者のプロフィール

ダニエルカーネマン
認知心理学者。プリンストン大学名誉教授。専門は医師決定論及び行動経済学。2002年にはノーベル経済学賞を受賞。

オリヴィエシボニー
フランスHEC経営大学院教授。25年にわたって、パリとニューヨークでマッキンゼー・アンド・カンパニーのシニア・パートナーを務めた。

キャス・R・サンスティーン
ハーバード大学ロースクール教授。専門は憲法、法哲学、行動経済学など多岐に及ぶ。オバマ政権では行政管理予算局の情報政策及び規制政策担当を務め、またバイデン政権では国土安全保障省の上級参事官に任命される。

◯書籍の概要

同じ会社やチームで同じ目標に向かってもチームごとによって成績が全く異なる。医者の判断や採用面接でも人が選んでいることには必ず人と違った意見となり、正しい判断ができず結果的に生産性に大きな損害を与えかねない。

このようになぜ人はノイズが起こってしまうのかを考えたのが本書であり、自分でノイズを発見するための方法やチームにノイズがあることを理解し、説明する根拠となりうるのが大きなメリットとも言える。

3人のレジェンドが共同で執筆していることにも注目で、認知心理学者、経営教授、行動経済学教授、といったまさに本書のために集まった3人とも思え、より本書の信頼性が高まっていると感じた。

上巻では4部構成で、ノイズを探し、ノイズを測り、人間の判断能力を知り、ノイズがなぜ起こるのかまでを知ることができる。

あなたのノイズを知るきっかけになるのでおすすめしたい1冊です。

◯総括

私の会社の話をさせてください。同じ名前で同じ取り組みをしているA館とB館。それぞれの違いは地域がら入居者のタイプが違うくらいでほとんど同じです。ある時A館に本社から人が送られ、面談が繰り返し行われました。

職員が異動願いを続けて出したり、通らなかったら退職をしているのです。B館では異動は嫌がり、退職者もほとんど出ていません。

なぜ違うのか聞いたところ、1つは介護と看護の仲のよさ、もう1つは管理者との関係でした。
ここで登場するのがNOISEです。

会社の方針、スタッフの人間関係、入居者へのアプローチ方法どれもがズレてしまい、人に注意ができなくなっており、感情が先行してしまう職場となってしまったA館。時間内に業務を終わらせることを目的に協力し合えているB館。この違いは一人一人のNOISEの違いだと気づきました。

行動や認知は会社を大きく変化させ、全く同じ会社でも全く違う会社となってしまうことがここではわかりました。

チームのNOISEを知ることでなぜ目標に向かえないのか意識させられた1冊となりました。

本書の詳細は→こちらから



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