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1年の締めくくりは「年越の大祓」で 心身を祓い清めて新年を迎える

12月ももう半ば。
いよいよ年明けまでラストスパートといった、気忙しい時期になりました。

煤払いに大掃除、そして年越としこし大祓おおはらえ
一年を締めくくる12月は、「清め」のシーズンでもあります。

新年に向けて一年の汚れを拭いつつ、各所のお清めをしながら準備を進め、大晦日には年越としこし大祓おおはらえで、自分自身についた目に見えない自身の不浄(ツミ・ケガレ)を祓い清めます。

「年越の大祓式」は、当社では大晦日である12月31日の午後4時より本殿前にて執り行います。
こちらはどなたでも参列が可能なお祭りとなっていますので、奮ってご参加ください。

また、社務所にて大祓おおはらえ形代かたしろをお分かちしております。当日の参列が難しい方も、形代かたしろで自ら祓い、神社に納めることで参加が可能です。

一年の納めにお祓いをして、清々しく新年を迎えて頂ければと思います。


◆心身を祓い清めて、つかれた心をリセット!

すす払い」や「年末の大掃除」では、家に溜まった一年の汚れを拭って、各所のお清めをしますが、「年越の大祓」では、"「ツミ」や「ケガレ」を祓い清める“ と表現されます。

「ケガレ」はけがれ」と表記され、生気が弱まり「」が「枯れ」ている状態。
すなわち、"ストレスがたまって、心がつかれた状態“を指します。

普通に生活していても、人は知らず知らずのうちに大小さまざまな過ち(ツミ)を犯していたり、不浄やネガティブに触れることで心が曇り、穢れ(ケガレ)を身体に溜めてしまいます。

そんな状態を半年に一度、形代かたしろ大麻おおぬさ切麻きりぬさでのはらえ大祓詞おおはらえことばの奏上と「大祓式おおはらえしき」で幾度もはらえを重ね、ツミやケガレを解除していくことで心と体を整え、気をめる(清まった)、元の活力のある状態(元気)に戻すのです

◆大祓で使われる形代かたしろとは

大晦日に行われる大祓式では、紙で作った人型の「形代かたしろ」を使ってお祓いをします。

形代かたしろを自分自身の「身代わり」として、全身を撫でることで自分の体の外側についたケガレを移し、息を吹きかけることで内側のケガレを移して清めます。

自分の体の悪い所や気になる所は特に入念に撫でて、形代に移してください。形代は社務所にてお分かちしております。

形代は、大祓の前日までに初穂料を添えて神社へお納めください。
神事の後、お申し込みの住所へ御神札をお送りしております。


◆大祓は、1300年以上の昔から続く「心身の整え方」

大祓式は、個人のお祓いにとどまらず、そこに暮らす皆が健やかな生活を送ることが叶うようにと、701年の大宝律令で制定されて以来1300年以上の長きにわたり、宮中を始め全国の神社などで行われてきました。

古くは平安時代に編纂された書物「延喜式」にもその記述がある神事で、半年に一度、毎年6月30日には「夏越なごしの大祓」12月31日には「年越の大祓」と、年に2回行われます。

大祓式では、半年の間に溜まったツミ・ケガレを祓い清めることで、元の良い気の状態に戻します。

祓を受けることで「元気モリモリ!」ではなく、「フラットな凪の状態」に戻るというイメージが適切かもしれません。

「元気になる」という言葉がありますが、これは力がみなぎって溢れてくるような"元気モリモリ!な状態“を指すのではなく、"しなやかで活力のある本来の自分自身に立ち返ること“が、本当の意味での「元気になる」ということのように思います。

神様からいただいた命は、本来汚れのないきよらかなもの。
しかし、この複雑な世の中を生きている中で、いろんな罪や汚れが付いてくるとされます。

それを大祓で祓い清めて、「元の良い状態に戻す」ことが大事とし、私たちは事あるごとに神社にお参りをして繰り返し祓い、祭りのたびにも「祓え」を受け、本来の自身に立ち返ることに重きを置いてます。

大事なのは、ただ願うだけではなく、自らが“祓う”という意志の元で行動をすること。

この節目に立ち止まって心を静め半期を省みて立ち返る。
祓えを行い、本来のフラットな自身を取り戻し、活力に溢れた しなやかな心身で次の半期をお進みいただく という、1300年以上の昔から続く心身の整え方でもあります。

年の納めに「大掃除」をして家を整え、「大祓式おおはらえしき」で心身を祓い清め、清まった場と清浄な心身で歳神様をお迎えし、清々しく新たな年をいただきましょう✨



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