『日本書記』で、日本のはじまり を知る
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『日本書記』で、日本のはじまり を知る

今回は、去年編纂1300年を迎えた日本最古の歴史書、『日本書紀』についてのお話です。

『日本書紀』には、日本の成り立ちそのものが描かれており、現在に繋がる様々な原初"origin"が記されています

『日本書紀』は歴史書ですし、読むには翻訳や背景の理解が必要かつ内容も難しい といったイメージがあるかもしれません。

しかし、実は、どこかで聞いたことがあるような神話をベースにわかりやすく語られていて、相撲のはじまりだったり、結婚や離婚のはじまり、稲作のはじまりや皇室のはじまりなど、様々な物事のはじまりが描かれている書物で、日本文化の原初を知る大きな手がかりでもあるのです。

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実際に読んでみると、日本の国柄への理解が深まるだけではなく、神話形式で分かり易く怒ったり、拗ねてみたりとどこか人間らしさを感じる神様にも親近感を感じることができるはずです。

いざ、日本書紀の世界へ・・・!

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◆『日本書紀』と天皇陛下

日本書記の中では、天皇陛下と神話の神々との関係性が克明に描かれています。

それはつまり、現在の日本の国の統治に至る物語であり、今上天皇の徳仁さまで126代の皇統に続く天照大御神の子孫が、この日本という国を統治をしていく物語でもあります。

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その中でも、日本書紀が描かれた時代から今現在に続く、皇室の歴史や日本の文化に深く関連する3つのお告げ(神勅)があります。

まずはこの、天照大御神がもたらした「3つのお告げ」を解説します。

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◆「天壌無窮てんじょうむきゅうの神勅」

豊葦原とよあしはら千五百秋ちいほあきの瑞穂の国は、これが子孫の王たるべき地なり。宜しくいまし皇孫すめみまきてらせ。行矣さきくませ宝祚あまつひつぎさかえまさむこと、まさ天壌あめつちきはまりなかるべし。

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この最初の神勅には、この豊かな稲穂が実る日本という国は、天照大御神の子孫が治められる国であり、末永く豊かに続いていくことが示されています。

これは皇統の正当性を表し、天皇陛下が日本の国を治められるということは、天照大御神の子孫が日本という国を治めているということでもあります。


◆「宝鏡奉斎ほうきょうほうさいの神勅」

みこ、此この宝鏡かがみを視まさむこと、まさなおあれを視るがごとくすべし。ともみゆかを同じくし、殿みあらかひとつにして、いわいの鏡と為なすべし。

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天照大御神は「これを私だと思い、祭りを行うときの神鏡として崇め奉りなさい」と鏡を授けられました。三種の神器の一つでもあるこの鏡は神宮(内宮)の御神体として祀られています。

鏡は天照大御神を表し、曇りなき自身を映すもの。
偽りのない誠実なこころで国を治めて祭祀に努める、天皇としての生き方を教えたものです。

天照大御神をお祀りすることは、ご先祖様を敬うことにつながります。
この神勅は、宮中祭祀が現代まで厳格に引き継がれた大きな理由の一つでもあります。



◆「斎庭稲穂ゆにわいなほの神勅」

高天原たかまがはら所御きこしめ斎庭ゆにわの穂を以って、またみこまかせまつるべし。

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天照大神は稲穂を授け、「この稲穂を育てて国を治めて繁栄させなさい」とお導きになりました。

毎年10月17日に行われる神嘗祭かんなめさいや11月23日の新嘗祭にいなめさいはこの神勅に由来する大切な祭祀、日本人がお米を大切にし、稲作を大事に守り続けなければならない理由はこの神勅に根源があると言えます🌾

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こうした「三大神勅」をはじめ、『日本書紀』には現在の日本が持つ様々な文化の基となっている話が多く記されています。

読んでみると日本の国柄や世界感といったものが詰まっていますので、きっと新たな発見があるかと思います。
機会があったら是非ご覧ください。


◆神話に記される「シラス」

三大神勅のうち、「天壌無窮の神勅」の原文等で見られる特徴的な表現として「知らす・治す(シラス)」という大和言葉があります。

「シラス」とは、天皇が国と民に深い関心を持って広く知ることで環境を整え、国民は一丸となって天皇が与えた稲(富)を利する、この両輪で統治をする国づくりのこと。

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武力や権力による「力の支配」を行うのではなく、深い結びつきの中で国と民を広く知り、その在るべき姿を天皇自らがお示しになられることで、天皇と国民が「共に歩み、育んでいく」姿勢で国が治まる国のありかたを最上とする考え方。

実際どのようにお示しになっているかというと、天皇陛下は皇居内で公務のかたわら稲作に取り組まれています。

御自ら稲作に取り組む陛下、この収穫された米は宮中祭祀の神嘗祭かんなめさい新嘗祭にいなめさいなどで使われています。

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◆皇后さまが受け継ぐ日本の養蚕ようさん

『日本書紀』には、"天皇が皇紀に桑摘みと養蚕ようさんを勧められた"という記述があります。

こうした歴史を大切に、皇后さまは養蚕に取り組まれています。

皇居内にある天皇家の養蚕所「紅葉山御養蚕所」では歴代の皇后陛下がご養蚕を行われ、こちらで作られた絹は宮中の行事でのお召し物や、外国への贈り物にされています。

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天皇陛下の稲作も皇后陛下の養蚕も、いわゆる「ご公務」とは違います。

稲作によってできた米は新嘗祭に使われるものの「宮中祭祀」ではなく、ふたつとも「伝統文化の継承」に位置づけられています。

御心を「シラス」行為として、昔と今の“こころ”を繋ぐ伝統文化の継承を御自ら行われているのです。

「天壌無窮の神勅」は、現在の日本独自の国家統治の在り方のもといになっているのです。

当社では、今月来月と2か月に亘って続く「みのり×むすび」「神嘗祭×新嘗祭」の特別御朱印をご用意しております。
知らされた御心が「みのり」「むすび」平和な良い国でありますようにと特別に奉製した御朱印になります。
どうぞこの機会に是非ご参拝ください🙂



◆天然の繭で作られた、当社のおみくじ

当社には、そんな養蚕にちなんだおみくじがあります。
当社のおみくじは、神様からの言葉を天然の繭に包んで守り届ける「まゆ玉みくじ」。

繭は蚕を守り育むものであり、古来から神様へ捧げる最高級の献上品である絹を産することから、「福を招くもの」「災厄を退けるもの」とされています。

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また、おみくじには神様からの言葉として、今のご自身に必要な言葉が書かれています。

神様の示された言葉を大事に守って、繭に入れて結んでいただくことによって、新たな良き明日を育むことができます。

引いたおみくじはぜひお持ち頂き、節目節目に見返しください。


また、もうひとつのおみくじ「幸せみくじ」はフクロウの姿を模したかわいらしい形をしています。

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同封の「願い文」に願いを託し、御神前の結び処に繭ごと結ぶことで願いを育みます。

知恵の象徴とされているフクロウ。
"フクロウ"という名前は「不苦労ふくろう」と「福が朗々ろうろうとあるように」、という言葉とも掛かります🦉

おみくじに書かれた言葉を自らの心に照らし合わせ、神様のお導きをいただいて、心豊かにお過ごしください😊

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東京入谷にある、852年創建の「小野照崎神社」公式noteです。 こちらでは神社の情報や、生活の中にある日本の文化について発信していきます😊 http://onoteru.or.jp/